コラム
カンテの基礎知識
フラメンコのコツ
(13)フラメンコを知るためにレッスン以外で出来る事
<バイレ映像で自習しましょう。<ティエント>>
バイレ映像を見て自習する方法を初心者向けにご紹介しています。
前回までで各部分ごとの解説が終ったので、
今回から、各演目ごとの見方を、構成などを中心に説明したいと思います。
初回はティエントを取り上げたいと思います。
というのも、構成が一番基本的でわかりやすいんですよね。
それから、前回のコラムでも書いたんですが、
<冒頭部>と<終わり部>は、演目によって変わると言うより、
実際に踊られる会場によって変わることが多いので、
この曲種ごとの解説では、あまり触れない予定です。
詳しくは、前回のコラム<終わり部>についてをご参照ください。
では、早速ティエントの具体的な見方に入りましょう。
<冒頭部>に関しては、サリーダと呼ばれる歌詞のない短い歌を中心に、
その会場に合わせた構成になることが一般的です。
そしてメインの<カンテ部>です。
ティエントの場合はカンテが2つ歌われることが多いようですね。
この2つというのは、1分ほどの歌の塊をひとつと数える、
フラメンコ独特の数え方で、一般的な歌の1番と2番に相当します。
ただ、ティエントの場合は、一般的な歌と違って、
1番目と2番目は、全く違うメロディで、長さも違う歌を歌うことになっていて
一般に1番目は比較的穏やかなメロディ、
2番目は1番目と比べると、かなりドラマチックなメロディが選ばれ、
演目を後半に向けて次第に盛り上げていく構成になっています。
もちろん、短い時間に振りをまとめる場合は、歌はひとつだけになり、
その場合は、2番まで歌う場合の2番目の方のドラマチックな歌が選ばれます。
<カンテ部>で見るべきところは、まず、歌に中休みがあるかどうか。
この歌い手が歌うの休む中休みの部分は、スペインではレマーテと呼ばれ、
4拍子のカンテの場合は、8拍分歌を休むことが一般的です。
(その倍の16泊休む場合は、ドブレ・レマーテ(倍のレマーテ)と言います。)
このレマーテの部分では、踊り手は足音を立てて踊ることが多く、
歌振り全体を引き締める効果があります。
<カンテ部>でもうひとつ見るべきところは、
歌が2つある場合の、1つめの歌と2つめの歌の振り付けの違いです。
1つめの歌の振り付けは比較的穏やかに始まるのに対し、
2つめの歌の振り付けは、2つめのカンテと同じように、
よりドラマチックになっていませんか?
2つめの激しいのカンテが、振りのどのタイミングで入るのかも、
1つめのカンテの時と違うので、良く見てみると面白いと思います。
ティエントの場合、次に続くのは<足部>です。
ティエントの<足部>は、基本的にシンプルな構成のことが多いですね。
最初はゆっくり始まって、だんだん激しくなって、
盛り上がってきた所でスピードアップして、次の<速い歌部>に繋げます。
<足部>に関しては、繰り返し繰り返し足音だけを聞いて耳を慣らすことも、
リズムに強くなるコツなのでお忘れなく。
そして、次は<速い歌部>です。
ティエントの場合は、速い歌としてトリアーナ生まれのタンゴが
多く用いられます。
(ティエントはもともとカディス生まれなので、
カディスのタンゴも場合もあります。)
<速い歌部>で見るべきところは、タンゴのメロディがいくつ歌われているか。
一般にタンゴの歌があって、少しギターがあって、
もうひとつタンゴの歌がある事が多いと思いですね。
(タンゴでも、カンテと同じようにレマーテが入る場合があります。)
そして<カンテ部>の振り付けと<速い歌部>の振りの違いも、
見どころですね。
特にタンゴでは、お尻を大きく振って踊ることが多く、
全体に楽しそうでのりのりで踊っていると思います。
そして最後の<終わり部>。
ティエントの踊りでは、最後に俗に<ひっこみの歌>
と呼ばれるものがつくことが多いようです。
歌い手が短い歌を繰り返し歌うのに乗せて、踊り手が踊りながら舞台を去る、
その時の歌を、文字通り踊り手が引っ込む時に歌うの
<ひっこみの歌>と呼びます。
もし見ているティエントの映像にひっこみの歌があったら、
そこで踊られる独特の振り付けに着目してみてください。
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前回までで各部分ごとの解説が終ったので、今回から、各演目ごとの見方を、構成などを中心に説明したいと思います。
初回はティエントを取り上げたいと思います。というのも、構成が一番基本的でわかりやすいんですよね。
それから、前回のコラムでも書いたんですが、<冒頭部>と<終わり部>は、演目によって変わると言うより、実際に踊られる会場によって変わることが多いので、この曲種ごとの解説では、あまり触れない予定です。
詳しくは、前回のコラム<終わり部>についてをご参照ください。
では、早速ティエントの具体的な見方に入りましょう。
<冒頭部>に関しては、サリーダと呼ばれる歌詞のない短い歌を中心に、その会場に合わせた構成になることが一般的です。
そしてメインの<カンテ部>です。
ティエントの場合はカンテが2つ歌われることが多いようですね。
この2つというのは、1分ほどの歌の塊をひとつと数える、フラメンコ独特の数え方で、一般的な歌の1番と2番に相当します。
ただ、ティエントの場合は、一般的な歌と違って、1番目と2番目は、全く違うメロディで、長さも違う歌を歌うことになっていて、一般に1番目は比較的穏やかなメロディ、2番目は1番目と比べると、かなりドラマチックなメロディが選ばれ、演目を後半に向けて次第に盛り上げていく構成になっています。
もちろん、短い時間に振りをまとめる場合は、歌はひとつだけになり、その場合は、2番まで歌う場合の2番目の方のドラマチックな歌が選ばれます。
<カンテ部>で見るべきところは、まず、歌に中休みがあるかどうか。
この歌い手が歌うの休む中休みの部分は、スペインではレマーテと呼ばれ、4拍子のカンテの場合は、8拍分歌を休むことが一般的です。
(その倍の16泊休む場合は、ドブレ・レマーテ(倍のレマーテ)と言います。)
このレマーテの部分では、踊り手は足音を立てて踊ることが多く、歌振り全体を引き締める効果があります。
<カンテ部>でもうひとつ見るべきところは、歌が2つある場合の、1つめの歌と2つめの歌の振り付けの違いです。
1つめの歌の振り付けは比較的穏やかに始まるのに対し、2つめの歌の振り付けは、2つめのカンテと同じように、よりドラマチックになっていませんか?
2つめの激しいのカンテが、振りのどのタイミングで入るのかも、1つめのカンテの時と違うので、良く見てみると面白いと思います。
ティエントの場合、次に続くのは<足部>です。
ティエントの<足部>は、基本的にシンプルな構成のことが多いですね。
最初はゆっくり始まって、だんだん激しくなって、盛り上がってきた所でスピードアップして、次の<速い歌部>に繋げます。
<足部>に関しては、繰り返し繰り返し足音だけを聞いて耳を慣らすことも、リズムに強くなるコツなのでお忘れなく。
そして、次は<速い歌部>です。
ティエントの場合は、速い歌としてトリアーナ生まれのタンゴが多く用いられます。
(ティエントはもともとカディス生まれなので、カディスのタンゴも場合もあります。)
<速い歌部>で見るべきところは、タンゴのメロディがいくつ歌われているか。
一般にタンゴの歌があって、少しギターがあって、もうひとつタンゴの歌がある事が多いと思いですね。(タンゴでも、カンテと同じようにレマーテが入る場合があります。)
そして<カンテ部>の振り付けと<速い歌部>の振りの違いも、見どころですね。
特にタンゴでは、お尻を大きく振って踊ることが多く、全体に楽しそうでのりのりで踊っていると思います。
そして最後の<終わり部>。
ティエントの踊りでは、最後に俗に<ひっこみの歌>と呼ばれるものがつくことが多いようです。
歌い手が短い歌を繰り返し歌うのに乗せて、踊り手が踊りながら舞台を去る、その時の歌を、文字通り踊り手が引っ込む時に歌うの<ひっこみの歌>と呼びます。
もし見ているティエントの映像にひっこみの歌があったら、そこで踊られる独特の振り付けに着目してみてください。
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