コラム
カンテの基礎知識

 
205回 間違えやすいフラメンコ用語:
                サリーダとテンプロ

2021年6月5日アップ

なんか違いがわかり難いフラメンコ用語ってありますよね。
レッスンを受け始めたものの、しばらく公演に通ったものの、
なんだかすっきりとしないあなたの為に、
そんな違いがわかり難いフラメンコ用語を解説いたします。
 
今回紹介するのは サリーダとテンプロです。
 
フラメンコのカンテを習っているけど、
サリーダは知っててもテンプロって?という方も多いと思います。
 
まずは、サリーダからお話を始めましょう。
 
サリーダは、直訳すると出口という意味で、
スペインに行って空港に着くと、最初に目にするスペイン語かも知れません。
 
空港のそこらじゅうの看板に サリーダ サリーダ と書いてあって、
矢印に従って歩いて行けば、無事空港から出られます。
 
”あれ?サリーダってカンテの最初に歌う あーい って部分でしょ?
 カンテの入口じゃないの?”
 
そうですよね。
カンテの最初に歌う部分なので、カンテの入口かな?って思うんですけど、
フラメンコ歌手からすると、声が出て行くから出口なんです。
 
自分から声が出て行くところ、それでサリーダって言うんだそうです。
 
ところで、サリーダはパロ(フラメンコの曲種)によって、
それぞれ違うのをご存知ですか?
 
たとえば・・・
 
アレグリアスなら ティリティトラントラントラン
ソレアなら アイアイアーーーーイイイイイ
カーニャなら ケエエエエエエーーーアーイ
ガロティンなら トラントラントラン
グラナイーナなら ティリアーーーー
 
では、バンベーラのサリーダは???
 
ん???
 
実は、バンベーラには決まったサリーダがないんです。
他にもフラメンコにはサリーダが決まっていないカンテがいくつもあります。
 
決まったサリーダがないので、いきなり歌詞から歌ってもいいんですけど、
歌い手としては、歌詞の前にちょっと声を出しておきたいんですよね。
 
発声練習って言うか、ギターから音の高さを取るって言うか、
そんな感じで、あーーーい ってちょっと喉を温めて起こすような・・・
 
実は、最初に出てきた テンプロ って言うのは温めると言う意味。
エビなどの<天麩羅>(テンプラ)の語源になった言葉とも言われています。
 
なので、決まったサリーダではないけれど、
カンテの最初にちょっと声を出して調子を整える部分を、
テンプロって呼ぶんです。
 
カンテごとにちゃんと決まったサリーダにも
喉を温め声の調子を整える効果もあるので、
サリーダが決まっていない場合も含めて、
まとめてテンプロって呼ぶこともあります。
 
という訳で、決まったサリーダなのか、
ただちょっと声を出しているだけなのか?
 
わからない時はテンプロって言っておくといいかもしれませんね。
 
サリーダとテンプロの違い、おわかり頂けましたでしょうか?
 
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レッスンを受け始めたものの、しばらく公演に通ったものの、なんだかすっきりとしないあなたの為に、そんな違いがわかり難いフラメンコ用語を解説いたします。
 
今回紹介するのは サリーダとテンプロです。
 


 
フラメンコのカンテを習っているけど、サリーダは知っててもテンプロって?という方も多いと思います。
 
まずは、サリーダからお話を始めましょう。
 


 
サリーダは、直訳すると出口という意味で、スペインに行って空港に着くと、最初に目にするスペイン語かも知れません。
 
空港のそこらじゅうの看板に サリーダ サリーダ と書いてあって、矢印に従って歩いて行けば、無事空港から出られます。
 
”あれ?サリーダってカンテの最初に歌う あーい って部分でしょ?カンテの入口じゃないの?”
 


 
そうですよね。
カンテの最初に歌う部分なので、カンテの入口かな?って思うんですけど、フラメンコ歌手からすると、声が出て行くから出口なんです。
 
自分から声が出て行くところ、それでサリーダって言うんだそうです。
 


 
ところで、サリーダはパロ(フラメンコの曲種)によって、それぞれ違うのをご存知ですか?
 


 
たとえば・・・
 
アレグリアスなら ティリティトラントラントラン
ソレアなら アイアイアーーーーイイイイイ
カーニャなら ケエエエエエエーーーアーイ
ガロティンなら トラントラントラン
グラナイーナなら ティリアーーーー
 


 
では、バンベーラのサリーダは???
 
ん???
 
実は、バンベーラには決まったサリーダがないんです。他にもフラメンコにはサリーダが決まっていないカンテがいくつもあります。
 


 
決まったサリーダがないので、いきなり歌詞から歌ってもいいんですけど、歌い手としては、歌詞の前にちょっと声を出しておきたいんですよね。
 
発声練習って言うか、ギターから音の高さを取るって言うか、そんな感じで、あーーーい ってちょっと喉を温めて起こすような・・・
 


 
実は、最初に出てきた テンプロ って言うのは温めると言う意味。エビなどの<天麩羅>(テンプラ)の語源になった言葉とも言われています。
 
なので、決まったサリーダではないけれど、カンテの最初にちょっと声を出して調子を整える部分を、テンプロって呼ぶんです。
 


 
カンテごとにちゃんと決まったサリーダにも喉を温め声の調子を整える効果もあるので、サリーダが決まっていない場合も含めて、まとめてテンプロって呼ぶこともあります。
 


 
という訳で、決まったサリーダなのか、ただちょっと声を出しているだけなのか?
 
わからない時はテンプロって言っておくといいかもしれませんね。
 
サリーダとテンプロの違い、おわかり頂けましたでしょうか?
 
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