コラム
カンテの基礎知識

 
199回 間違えやすいフラメンコ用語:パロとヌメロ

2021年4月24日アップ

 なんか違いがわかり難いフラメンコ用語ってありますよね。
レッスンを受け始めたものの、しばらく公演に通ったものの、
なんだかすっきりとしないあなたの為に、
そんな違いがわかり難いフラメンコ用語を解説いたします。
 
今回紹介するのはパロとヌメロです。
 
たとえば、フラメンコ練習生の方に伺います。
こんな時あなたはなんて答えますか?
 
”ねえ、今何習っているの?”
 
そう訊かれたとき、正しい答えは以下のどちらでしょう?
 
”今習っている パロはアレグリアスです。”
”今習っている ヌメロはアレグリアスです。”
 
直訳するとパロは曲種、ヌメロは演目です。
 
その違いを今日はお話しして行きたいと思います。
 
たとえば、バイレの発表会を見に行ったとしましょう。
大きなお教室の発表会なら、アレグリアスが何度も出てくるかもしれませんね。
群舞だったり、ベテランさんのソロだったりと、
同じアレグリアスでも振り付けも構成もぜんぜん違ったりします。
 
曲種って考えると、
その発表会にはアレグリアスと言う曲種が出るとなりますが、
演目って考えると、その発表会にはアレグリアスが複数演目あるとなります。
 
では、以下のプログラムをご覧ください。
 
<<まぬまぬバイレ教室発表会>>
1 アレグリアス
2 ソレア
3 ガロティン
4 アレグリアス
5 ガロティン
6 アレグリアス
7 ソレア
8 アレグリアス
9 シギリージャ
 
あら、まだ新しい教室なんでしょうか? 同じパロばかりが並んでいます。
きっと最後のシギリージャは先生ですね。
 
この発表会の場合、出てくるヌメロ、つまり演目は9つですけど、
パロ、つまり曲種はアレグリアス、ガロティン、ソレア、シギリージャで
4つということになります。
 
アレグリアスが4回も出てきますけど、振り付けは多少違っていて、
構成なども生徒さんのレベルによって違っていたみたいです。
 
なので、同じアレグリアスでも演目、
つまりヌメロごとに違っていて4つあるってことですね、
 
では以下の場合はいかがでしょ?
 
<<おまぬカンテ教室発表会>>
1 アレグリアス
2 ソレア
3 シギリージャ
4 ガロティン
5 マラゲーニャ
6 カラコレス
7 ティエント
8 グラナイーナ
9 タンゴ
 
こちらは同じパロのかぶりはないみたいですね。
まあ、カンテの発表会は、つまりはカンテのコンサートですから、
同じパロがかぶることがそもそも厳禁なんですよね。
 
なのでパロは9つあって、ヌメロも9つとなります、、、???
 
実はカンテの場合は、演目、つまりヌメロという概念があまりないので、
こういう場合は、パロが9つ とだけ表現することが一般的です。
(フラメンコ以外の音楽の方は、ヌメロと表現する場合もありますね。)
 
というのもカンテでは、パロさえ決まっていれば、
歌い手が当日構成を決めるのが一般的で、前もってどの歌詞を使うのか、
そのパロの中のどのメロディを歌うのかを決めておくことはあまりありません。
 
まだ経験の浅い人が出演する発表会の場合は前もって決めていることも
あるんですが、プロのコンサートでは、ほぼ当日、
っていうかその場で決めているんですよ。
(ほとんどのカンテは、ひとつのパロに複数のメロディがあって、
 歌い手はその複数のメロディのうち、いくつかを選んで歌うことになります。
 たとえばソレアやシギリージャには、それぞれメロディが20以上もあるので
 全部のメロディを歌ったら1時間以上かかってしまいます。
 実際には、その中からいくつかを選んで構成します。)
 
そんなこともあって、
歌い手はひとつのパロの中で自由に構成を考えるものなので
当日歌うパロを背負うって考えて頂ければわかりやすいかもしれません。
 
以上のような理由で、カンテの場合、
1回のコンサートでのパロかぶりはNGなんです。
 
さて、パロとヌメロの違い、おわかり頂けたでしょうか?
 
では、最初の質問に戻りましょう。
”ねえ、今何習っているの?” そう訊かれた場合、
 
カンテなら ”今習っている パロ はアレグリアスです。”
バイレなら ”今習っている ヌメロ はアレグリアスです。”
と答えるのが正しいと思います。
 
え? じゃあ、ギターの場合はどうか、ですか?
 
そうですね、譜面があってそのまま演奏するのならヌメロで、
臨機応変にソレアを弾きこなせるようになるレッスンなら
パロでいいと思いますよ。
 
”ねえ、今何習っているの?”
という質問に実際に答えるのなら、
”アレグリアスで、XXさん作曲(または編曲)のヌメロを習っている。”
なんて答えられたら満点ですね。
 
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 なんか違いがわかり難いフラメンコ用語ってありますよね。
 
レッスンを受け始めたものの、しばらく公演に通ったものの、なんだかすっきりとしないあなたの為に、そんな違いがわかり難いフラメンコ用語を解説いたします。
 
今回紹介するのはパロとヌメロです。
 


 
たとえば、フラメンコ練習生の方に伺います。
こんな時あなたはなんて答えますか?
 
”ねえ、今何習っているの?”
 
そう訊かれたとき、正しい答えは以下のどちらでしょう?
 
”今習っている パロはアレグリアスです。”
”今習っている ヌメロはアレグリアスです。”
 


 
直訳するとパロは曲種、ヌメロは演目です。
 
その違いを今日はお話しして行きたいと思います。
 


 
たとえば、バイレの発表会を見に行ったとしましょう。
大きなお教室の発表会なら、アレグリアスが何度も出てくるかもしれませんね。群舞だったり、ベテランさんのソロだったりと、同じアレグリアスでも振り付けも構成もぜんぜん違ったりします。
 


 
曲種って考えると、その発表会にはアレグリアスと言う曲種が出るとなりますが、演目って考えると、その発表会にはアレグリアスという演目が複数あるとなります。
 


 
では、以下のプログラムをご覧ください。
 
<<まぬまぬバイレ教室発表会>>
1 アレグリアス
2 ソレア
3 ガロティン
4 アレグリアス
5 ガロティン
6 アレグリアス
7 ソレア
8 アレグリアス
9 シギリージャ
 


 
あら、まだ新しい教室なんでしょうか? 同じパロばかりが並んでいます。きっと最後のシギリージャは先生ですね。
 


 
この発表会の場合、出てくるヌメロ、つまり演目は9つですけど、パロ、つまり曲種はアレグリアス、ガロティン、ソレア、シギリージャで4つということになります。
 


 
アレグリアスが4回も出てきますけど、振り付けは多少違っていて、構成なども生徒さんのレベルによって違っていたみたいです。
 
なので、同じアレグリアスでも演目、つまりヌメロごとに違っていて4つあるってことですね、
 


 
では以下の場合はいかがでしょ?
 
<<おまぬカンテ教室発表会>>
1 アレグリアス
2 ソレア
3 シギリージャ
4 ガロティン
5 マラゲーニャ
6 カラコレス
7 ティエント
8 グラナイーナ
9 タンゴ
 


 
こちらは同じパロのかぶりはないみたいですね。
まあ、カンテの発表会は、つまりはカンテのコンサートですから、同じパロがかぶることがそもそも厳禁なんですよね。
 
なのでパロは9つあって、ヌメロも9つとなります、、、???
 


 
実はカンテの場合は、演目、つまりヌメロという概念があまりないので、こういう場合は、パロが9つ とだけ表現することが一般的です。(フラメンコ以外の音楽の方は、ヌメロと表現する場合もありますね。)
 


 
というのもカンテでは、パロさえ決まっていれば、歌い手が当日構成を決めるのが一般的で、前もってどの歌詞を使うのか、そのパロの中のどのメロディを歌うのかを決めておくことはあまりありません。
 


 
まだ経験の浅い人が出演する発表会の場合は前もって決めていることもあるんですが、プロのコンサートでは、ほぼ当日、っていうかその場で決めているんですよ。
 


 
(ほとんどのカンテは、ひとつのパロに複数のメロディがあって、歌い手はその複数のメロディのうち、いくつかを選んで歌うことになります。たとえばソレアやシギリージャには、それぞれメロディが20以上もあるので全部のメロディを歌ったら1時間以上かかってしまいます。実際には、その中からいくつかを選んで構成します。)
 


 
そんなこともあって、歌い手はひとつのパロの中で自由に構成を考えるものなので当日歌うパロを背負うって考えて頂ければわかりやすいかもしれません。
 
以上のような理由で、カンテの場合、1回のコンサートでのパロかぶりはNGなんです。
 


 
さて、パロとヌメロの違い、おわかり頂けたでしょうか?
 
では、最初の質問に戻りましょう。
”ねえ、今何習っているの?” そう訊かれた場合、
 
カンテなら ”今習っている パロ はアレグリアスです。”
バイレなら ”今習っている ヌメロ はアレグリアスです。”
と答えるのが正しいと思います。
 


 
え? じゃあ、ギターの場合はどうか、ですか?
 
そうですね、譜面があってそのまま演奏するのならヌメロで、臨機応変にソレアを弾きこなせるようになるレッスンならパロでいいと思いますよ。
 


 
”ねえ、今何習っているの?”という質問に実際に答えるのなら、”アレグリアスで、XXさん作曲(または編曲)のヌメロを習っている。”なんて答えられたら満点ですね。
 
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