コラム
カンテの基礎知識

 
189回 フラメンコの音響ーおまけ

2022年2月6日アップ

無響室ってご存知ですか?
 
前回のコラム、バイレの音響の時にも出てきた音の反響の話しなんですが、
興味を持った音フェチの方、そしてなんのことやら?だった方にも、
都内で無料で<反響のない世界>が体験できる<無響室>を
ご紹介したいと思います。
 
場所は新宿から電車で1駅の初台駅の駅ビルにある、ICCという施設内。
(ICCとは、NTTインターコミュニケーション・センターの略)
音や電波、精密機械などに関するアート展、最新技術を紹介する展示などを
行っていて、特に展示がない時は施設自体を見学、体験することもできます。
https://www.ntticc.or.jp/ja/
 
ここに設置されているのが、一般ではあまりお目にかかれない<無響室>。
 
<無響室は>大学の研究施設や、かなり大手の企業の研究所にしかなくて、
一般の人が見ることはなかなか難しいんです。
 
でも、初台にあって、かつほとんどの場合無料って言うのもありがたいんです。
 
ICCの<無響室>は、せいぜい6畳くらいの小さな密封空間なんですが、
部屋の内部が無反響、つまり音の響きをほぼ完全に抑えた作りになっています。
https://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/anechoic-room/ 
 (無響室の写真があります。)
この小部屋を無反響にするためには、壁に不思議な模様の細工がしてあって、
その凸凹が反響を極限まで押さえこむ秘密なんだそう。
 
日本でも、大きなクラシック音楽系の劇場に行くと、
舞台に近い左右の壁に不思議な凸凹がほどこされているところもあるので、
見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
 
劇場でみかける壁の凸凹も音の反響をコントロールする為に
作られたものなんですよ。
 
クラシックでも、劇場によってもいろいろ違いがあるようなんですが、
音の反響時間を細かく設定して設計されているようです。
 
音の反響時間とは、オリジナルの音が鳴った後で、
その反響音が聞こえてくるまでの時間のことで、
たとえば、山でこだまが返ってくるまでの時間がこの反響時間ですね。
 
理想のフラメンコの音響体験が出来るICCの<無響室>は、
音による作品の展示に使われている時もありますし、
展示が何もない時は、予約するとそのままを体験させて
もらえることもあります。
 
ちなみに、無響室ならではの展示はかなり不思議な体験ですので、
なにか作品が公開されている時には、ぜひ予約して行ってみてください。
 
基本的に体験は1度に1組だけなので、
1日に体験できる人数はかなり限られていて、
他の会場ならヘッドフォンをかけて聞くような作品も、
 
ここなら計算されつくして設置されたスピーカーから直接聞くことが出来ます。
 
こちらの展示で私が一番感動した作品は、
無響室の真ん中に椅子が1個あって、周囲に小さなオルゴールが
いくつか置いてあって、そのオルゴールが録音(戯曲の朗読です)に
沿って鳴らされるもの。
 
1回にたった1人だけの観客はその1個だけの椅子に座って作品を鑑賞します。
 
1人っきりの無響室内で、
人の声と本物のオルゴールの音によって進むストーリー。
 
1時間ほどの体験はちょっと怖かったですけど、素敵な時間でした。
でも、一度に1人しか体験できなくて、展示は3日間だけだったんですよね。
あああああ、勿体ない。 もっと多くの人に楽しんでほしかったです。
 
作品の展示がない時は、無響室をそのまま体験させてくれる期間もあるので、
運よく予約できたら、無響室内で声を出したり手を叩いたりしてみてください。
(靴を履いて踊るのはNGですよ。)
 
狭い室内のはずなのに、まるで見渡す限りなにもない場所にいるみたいな
不思議な感覚になると思います。
(無響室が現在公開されているかどうかは、直接ICCにお問い合わせください。
 コロナの影響などで公開されていない場合があります。)
 
フラメンコは踊り手も打楽器奏者、音楽の一部です。
バイレの方も、ぜひ音に関する展示にも積極的に足を運んでくださいね。
 
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無響室ってご存知ですか?
 
前回のコラム、バイレの音響の時にも出てきた音の反響の話しなんですが、興味を持った音フェチの方、そしてなんのことやら?だった方にも、都内で無料で<反響のない世界>が体験できる<無響室>をご紹介したいと思います。
 


 
場所は新宿から電車で1駅の初台駅の駅ビルにある、ICCという施設内。(ICCとは、NTTインターコミュニケーション・センターの略)
音や電波、精密機械などに関するアート展、最新技術を紹介する展示などを行っていて、特に展示がない時は施設自体を見学、体験することもできます。
https://www.ntticc.or.jp/ja/
 


 
ここに設置されているのが、一般ではあまりお目にかかれない<無響室>。
 
<無響室は>大学の研究施設や、かなり大手の企業の研究所にしかなくて、一般の人が見ることはなかなか難しいんです。
 
でも、初台にあって、かつほとんどの場合無料って言うのもありがたいんです。
 


 
ICCの<無響室>は、せいぜい6畳くらいの小さな密封空間なんですが、部屋の内部が無反響、つまり音の響きをほぼ完全に抑えた作りになっています。
https://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/anechoic-room/ (無響室の写真があります。)
 


 
この小部屋を無反響にするためには、壁に不思議な模様の細工がしてあって、その凸凹が反響を極限まで押さえこむ秘密なんだそう。
 


 
日本でも、大きなクラシック音楽系の劇場に行くと、舞台に近い左右の壁に不思議な凸凹がほどこされているところもあるので、見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
 
劇場でみかける壁の凸凹も音の反響をコントロールする為に作られたものなんですよ。
 


 
クラシックでも、劇場によってもいろいろ違いがあるようなんですが、音の反響時間を細かく設定して設計されているようです。
 
音の反響時間とは、オリジナルの音が鳴った後で、その反響音が聞こえてくるまでの時間のことで、たとえば、山でこだまが返ってくるまでの時間がこの反響時間ですね。
 


 
理想のフラメンコの音響体験が出来るICCの<無響室>は、音による作品の展示に使われている時もありますし、展示が何もない時は、予約するとそのままを体験させてもらえることもあります。
 


 
ちなみに、無響室ならではの展示はかなり不思議な体験ですので、なにか作品が公開されている時には、ぜひ予約して行ってみてください。
 


 
基本的に体験は1度に1組だけなので、1日に体験できる人数はかなり限られていて、他の会場ならヘッドフォンをかけて聞くような作品も、ここなら計算されつくして設置されたスピーカーから直接聞くことが出来ます。
 


 
こちらの展示で私が一番感動した作品は、無響室の真ん中に椅子が1個あって、周囲に小さなオルゴールがいくつか置いてあって、そのオルゴールが録音(戯曲の朗読です)に沿って鳴らされるもの。
 


 
1回にたった1人だけの観客はその1個だけの椅子に座って作品を鑑賞します。
 


 
1人っきりの無響室内で、人の声と本物のオルゴールの音によって進むストーリー。
 
1時間ほどの体験はちょっと怖かったですけど、素敵な時間でした。
 


 
でも、一度に1人しか体験できなくて、展示は3日間だけだったんですよね。あああああ、勿体ない。 もっと多くの人に楽しんでほしかったです。
 


 
作品の展示がない時は、無響室をそのまま体験させてくれる期間もあるので、運よく予約できたら、無響室内で声を出したり手を叩いたりしてみてください。(靴を履いて踊るのはNGですよ。)
 


 
狭い室内のはずなのに、まるで見渡す限りなにもない場所にいるみたいな不思議な感覚になると思います。
(無響室が現在公開されているかどうかは、直接ICCにお問い合わせください。コロナの影響などで公開されていない場合があります。)
 


 
フラメンコは踊り手も打楽器奏者、音楽の一部です。
バイレの方も、ぜひ音に関する展示にも積極的に足を運んでくださいね。
 
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