コラム
カンテの基礎知識

 
186回 フラメンコの音響ー2

2022年1月17日アップ

フラメンコ公演の時、とっても大事なのが音響の設定。
 
もちろん、フラメンコは本来音楽のジャンルですから、
フラメンコを生かす音響で楽しみたいですよね。
 
ロックの音響セッティングとクラシックの音響セッティングが全く違うように、
フラメンコにはフラメンコ独自の音響セッティング法があります。
 
前回はフラメンコの元、カンテの音響についてお話ししました。
 
とにかく余計なエフェクトをかけず、もともとの声の音量だけを増すような、
そういうセッティングがいいと書いたのですが、
プロの音響さんによると、そういう自然な音が一番難しいんだそうです。
 
スペインの、特にアンダルシア地方の劇場は、
最初からフラメンコ公演を行う前提で作られているので、
反響なども考慮して、逆位相がかけやすいように作られているそう。
(セビリアで一番大きいマエストランサ劇場の音響さんに伺いました。)
 
日本の劇場にはフラメンコ用に建てられたものはないので、
セッティングにはかなり苦労があるかもしれませんね。
 
さて、音響2回目の今回は、カンテに続きギターの音響セッティングについて
お話ししたいと思います。
 
みなさんもご存じのとおり、
フラメンコギターはもともとカンテ伴奏からはじまりました。
(今から百数十年前のことです。)
 
現在は、数はかなり少ないものの、
ギターソロを専門にしているギタリストさんもいるのですが、
実はほとんどのスペインのフラメンコギタリストさんは、
カンテ伴奏をメインに活動しています。
 
現在はギターソロを中心に活動しているフラメンコギタリストさん、
たとえばパコ・デ・ルシアもデビューはカンテ伴奏なので、
ギターソロを弾き始めたのは、カンテコンサートの中でなんですよ。
 
私の師匠のナランヒート・デ・トリアーナも、
パコ・デ・ルシアによくカンテ伴奏を頼んで、
コンサートを行っていたそうです。
 
パコ・デ・ルシアはかなりカンテに詳しかったので、
彼の伴奏はとっても歌いやすかったと言っていました。
 
という訳で、ギターの音響セッティングは、たとえギターソロであっても、
カンテの時と同じように、一切のエフェクトをかけず
音量だけを助けることになっています。
 
クラシックギターや、ロックギターなど、
他のジャンルのギターから移ってきたギタリストさんには、
エフェクトのない音響には少し抵抗があるかもしれませんが、
これこそがフラメンコの醍醐味なので、
ぜひご自身のギターの生音をそのまま観客に楽しんでもらってください。
 
もちろん、大きな劇場などでは、ギターソロ公演だとしても
劇場の構造上自然とかかってしまうエフェクトは、
音響で逆位相をかけて打ち消すことになっています。
 
 
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フラメンコ公演の時、とっても大事なのが音響の設定。
 
もちろん、フラメンコは本来音楽のジャンルですから、フラメンコを生かす音響で楽しみたいですよね。
 


 
ロックの音響セッティングとクラシックの音響セッティングが全く違うように、フラメンコにはフラメンコ独自の音響セッティング法があります。
 


 
前回はフラメンコの元、カンテの音響についてお話ししました。
 
とにかく余計なエフェクトをかけず、もともとの声の音量だけを増すような、そういうセッティングがいいと書いたのですが、プロの音響さんによると、そういう自然な音が一番難しいんだそうです。
 


 
スペインの、特にアンダルシア地方の劇場は、最初からフラメンコ公演を行う前提で作られているので、反響なども考慮して、逆位相がかけやすいように作られているそう。(セビリアで一番大きいマエストランサ劇場の音響さんに伺いました。)
 


 
日本の劇場にはフラメンコ用に建てられたものはないので、セッティングにはかなり苦労があるかもしれませんね。
 


 
さて、音響2回目の今回は、カンテに続きギターの音響セッティングについてお話ししたいと思います。
 


 
みなさんもご存じのとおり、フラメンコギターはもともとカンテ伴奏からはじまりました。(今から百数十年前のことです。)
 


 
現在は、数はかなり少ないものの、ギターソロを専門にしているギタリストさんもいるのですが、実はほとんどのスペインのフラメンコギタリストさんは、カンテ伴奏をメインに活動しています。
 


 
現在はギターソロを中心に活動しているフラメンコギタリストさん、たとえばパコ・デ・ルシアもデビューはカンテ伴奏なので、ギターソロを弾き始めたのは、カンテコンサートの中でなんですよ。
 


 
私の師匠のナランヒート・デ・トリアーナも、パコ・デ・ルシアによくカンテ伴奏を頼んで、コンサートを行っていたそうです。
 
パコ・デ・ルシアはかなりカンテに詳しかったので、彼の伴奏はとっても歌いやすかったと言っていました。
 


 
という訳で、ギターの音響セッティングは、たとえギターソロであっても、カンテの時と同じように、一切のエフェクトをかけず音量だけを助けることになっています。
 


 
クラシックギターや、ロックギターなど、他のジャンルのギターから移ってきたギタリストさんには、エフェクトのない音響には少し抵抗があるかもしれませんが、これこそがフラメンコの醍醐味なので、ぜひご自身のギターの生音をそのまま観客に楽しんでもらってください。
 


 
もちろん、大きな劇場などでは、ギターソロ公演だとしても劇場の構造上自然とかかってしまうエフェクトは、音響で逆位相をかけて打ち消すことになっています。
 
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