コラム
カンテの基礎知識
162回 カンテを学ぶということー24
前々回、前回は、カンテファンになって行くには、
カンテを聞く順番というものがあるので、
具体的にどんな順番で聞いて行ったらいいのかご紹介をしました。
取りあえず初心者向きのカンテのご紹介が終ったので、
ここで、今までに生徒さん達に何度か頂いた質問でもある、
どの音源を選んだらいいのかについてお話ししたいと思います。
以前は、フラメンコのCDは日本にほんの数件の専門のお店から
買うしかなかったのですが、今は、多くのネット通販で海外から
直に買うこともできますし、有料のダウンロードなら、
なかなか商品が送られてこない不安も売り切れの心配もありません。
無料でも、YOUTUBEなどで多くのカンテが公開されているので、
フラメンコの耳を作るのにも、かなりハードルが下がっているのでは
ないでしょうか?
もちろん、音源が簡単に手に入ったとしても、
いっぱい聞かないと効果がないのは、今も昔も一緒ですよ!!!
でも、簡単に多くの音源が手に入るようになったからこその悩みが、
どれを選んで聞いたらいいのかわからない!!! なんですよね。
まず、最初に大事なことを押さえて頂きたいと思います。
それは、初心者の間は<歌い手をひとり決めてその人の音源を聞きこむ>のは
NGだと言うこと。
上級レベルの練習生や、セミプロの場合は、特定の歌い手の音源を
聞いて学ぶことも重要なんですが、まだそのレベルに達していない場合は
歌い手を決めるのではなく、曲種を決めて聞かないと
カンテを聞く耳は育ち難いんです。
1人のフラメンコ歌手に限定してしまうと、たとえばアレグリアスなら
ほぼ録音は1種類しかなく、同じ音源を繰り返し聞くだけになってしまいます。
それでは、アレグリアスってこんな感じって言う感覚は育ちません。
ですので、何人かの歌手の音源を聞くことが必要になります。
では、その<何人かの歌手>はどうやって選んだらいいでしょうか?
私がお勧めするのは、今、活躍中の若手の歌手です。
現在のスペインのカンテの流行って、実は<音程正しく丁寧に歌う>なんです。
なので、歌い方も丁寧で音程もきちんとしていますし、
なにより聞きやすい歌い手が多いと思います。
カンテに耳を慣らす段階では、あまり個性が強すぎる歌手の歌を聞いても、
効果はあまり望めません。
あくまでも<一般的に言うカンテ>に耳が馴染むのがこの段階ですべきこと。
また、カンテは時代ごとに流行があるので、過去のある時代に特定して
聞いてしまうと、カンテの全体像が見えてこないことにもなりかねません。
それに、現在活躍中の若手(40代以下)の歌手の場合、
無料でネットに音源を公開している人も多いんですよね。
後はいろいろ聞いてみて、自分にとって聞きやすいわかりやすい歌手を
数人選べばいいでしょう。
(できれば自分の声の音域に近い歌手、同性の歌手のほうがいいですね。)
聴き取りにくい方がフラメンコっぽくってかっこいいって思う人も
いるかもしれませんが、それは、ひととおりカンテを聞く耳が
育ってからにしましょうね。
というのも、このコラムでも繰り返しお話ししているように、
フラメンコの曲種の分類は<カンテのメロディで>だけです。
今、自分が聞いているカンテがどの曲種なのかすらわからない状態では、
カンテファンとしてとっても残念だと思いませんか?
フラメンコに興味を持ち出した友人に、
”あのカンテって何?”って聞かれても答えられないなんて悲しいでしょ?
まずはカンテに慣れ、それぞれの曲種がある程度聞いて
わかるようになるまでは、聴き取りやすい歌手を聞いてみてください。
最初のうちは、初心者向きのカンテでも馴染むには
なかなか大変かもしれませんが、
聞く順番をちゃんと守って丁寧にじっくり聞いていけば、
各曲種の違いもちゃんと聞き取れるようになりますので、
騙されたと思って頑張ってみてください。
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前々回、前回は、カンテファンになって行くには、カンテを聞く順番というものがあるので、具体的にどんな順番で聞いて行ったらいいのかご紹介をしました。
取りあえず初心者向きのカンテのご紹介が終ったので、ここで、今までに生徒さん達に何度か頂いた質問でもある、どの音源を選んだらいいのかについてお話ししたいと思います。
以前は、フラメンコのCDは日本にほんの数件の専門のお店から買うしかなかったのですが、今は、多くのネット通販で海外から直に買うこともできますし、有料のダウンロードなら、なかなか商品が送られてこない不安も売り切れの心配もありません。
無料でも、YOUTUBEなどで多くのカンテが公開されているので、フラメンコの耳を作るのにも、かなりハードルが下がっているのではないでしょうか?
もちろん、音源が簡単に手に入ったとしても、いっぱい聞かないと効果がないのは、今も昔も一緒ですよ!!!
でも、簡単に多くの音源が手に入るようになったからこその悩みが、どれを選んで聞いたらいいのかわからない!!! なんですよね。
まず、最初に大事なことを押さえて頂きたいと思います。
それは、初心者の間は<歌い手をひとり決めてその人の音源を聞きこむ>のはNGだと言うこと。
上級レベルの練習生や、セミプロの場合は、特定の歌い手の音源を聞いて学ぶことも重要なんですが、まだそのレベルに達していない場合は歌い手を決めるのではなく、曲種を決めて聞かないとカンテを聞く耳は育ち難いんです。
1人のフラメンコ歌手に限定してしまうと、たとえばアレグリアスならほぼ録音は1種類しかなく、同じ音源を繰り返し聞くだけになってしまいます。
それでは、アレグリアスってこんな感じって言う感覚は育ちません。
ですので、何人かの歌手の音源を聞くことが必要になります。
では、その<何人かの歌手>はどうやって選んだらいいでしょうか?
私がお勧めするのは、今、活躍中の若手の歌手です。
現在のスペインのカンテの流行って、実は<音程正しく丁寧に歌う>なんです。なので、歌い方も丁寧で音程もきちんとしていますし、なにより聞きやすい歌い手が多いと思います。
カンテに耳を慣らす段階では、あまり個性が強すぎる歌手の歌を聞いても、効果はあまり望めません。あくまでも<一般的に言うカンテ>に耳が馴染むのがこの段階ですべきこと。
また、カンテは時代ごとに流行があるので、過去のある時代に特定して聞いてしまうと、カンテの全体像が見えてこないことにもなりかねません。
それに、現在活躍中の若手(40代以下)の歌手の場合、無料でネットに音源を公開している人も多いんですよね。
後はいろいろ聞いてみて、自分にとって聞きやすいわかりやすい歌手を数人選べばいいでしょう。(できれば自分の声の音域に近い歌手、同性の歌手のほうがいいですね。)
聴き取りにくい方がフラメンコっぽくってかっこいいって思う人もいるかもしれませんが、それは、ひととおりカンテを聞く耳が育ってからにしましょうね。
というのも、このコラムでも繰り返しお話ししているように、フラメンコの曲種の分類は<カンテのメロディで>だけです。
今、自分が聞いているカンテがどの曲種なのかすらわからない状態では、カンテファンとしてとっても残念だと思いませんか?
フラメンコに興味を持ち出した友人に、”あのカンテって何?”って聞かれても答えられないなんて悲しいでしょ?
まずはカンテに慣れ、それぞれの曲種がある程度聞いてわかるようになるまでは、聴き取りやすい歌手を聞いてみてください。
最初のうちは、初心者向きのカンテでも馴染むにはなかなか大変かもしれませんが、聞く順番をちゃんと守って丁寧にじっくり聞いていけば、各曲種の違いもちゃんと聞き取れるようになりますので、騙されたと思って頑張ってみてください。
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