前回は日本人がカンテを学ぶ大問題を取り上げました。
 
身に覚えのある方もいらしたかもしれませんね。も大丈夫、ちゃんと好きになる方法をお教えしちゃいますから。
 

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ところで、フラメンコのカンテ、何か好きな曲はないですか？
”ソレア？”いえいえ、カッコつけなくていいですよ。
 
カンテを聞き始めたばっかりの人で、最初っからソレアなんて人、スペインにもほとんどいませんから。
 

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このコラムにも、そして毎日アップしているブログにも繰り返し書いているのですが、スペインにカンテ留学しての一番の収穫は、スペインのカンテ練習生やカンテファンの生の姿を知れたことだと思っています。
 

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その中でもかなりびっくりしたのが、カンテアーティストの家に生まれた子供でも、すべてのカンテをいきなり好きなわけじゃなく、カンテを1曲ずつ順番に好きになって行くってこと。
 

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そして、多少の個人差はあるんですけど、カンテを好きになっていく順番は、みんなほぼ一致しているってことなんです。
 

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たとえば、老舗フラメンコペーニャの会長さんの家に生まれたクラスメイトは、ソレアやシギリージャは大人になってから聞くカンテだと思っていて、ちっちゃかった頃は、子ども用のカンテだけを聞いていたんだそう。
 

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”え！子ども用のカンテってなに？”
 
子ども用のカンテなんてはじめて聞く言葉だったので、具体的に子どもの頃はどのカンテから聞いて行ったのかを聞きだしてみました。
 

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その後も、何人かのカンテ練習生に同じ質問をして、カンテを聞いて行くっていうか、好きになって行く順番があるってことを知ったんです。
 

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このコラムの読者の中には、カンテが大好きでカンテCDを集めている方もいっしゃると思います。
 
もし、10歳以下のおこちゃまフラメンコ歌手のCDを持っていらしたら、ライナーノーツを見ていただきたいんです。
 
”どんなカンテが入っているでしょうか？”
 

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おこちゃまフラメンコ歌手のCDに選ばれているカンテは、比較的難易度が低いからって言うのもあるんですが、小さい子でも楽しめるカンテを集めているんだそう。
 

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当時のクラスメイトで7歳でデビューアルバムをリリースした人がいるんですけど、デビューアルバム用に選んだ曲も、そのセオリー通りだったんです。
 

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以上のお話を読んでも、自分はもう大人だから関係ない！　そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、カンテに馴染んでいくのに年月がかかることは大人でも子供でも違いはありません。
 

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今まで日本でカンテをお教えしてきた経験上、楽しめるようになっていく曲の順番は大人でも子供でもほぼかわらないと、私は思っています。
 

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もし、まだシギリージャやトナーのよさを味わえていないのなら、順を追ってカンテに馴染んでいく方法を試してみませんか？
 
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