コラム
カンテの基礎知識
144回 カンテを学ぶということー6
スペインでカンテを学ぼうとしている人(子ども)が、
カンテを学ぶために必要なこと、それはカンテに詳しい人との出会いだという
お話しをしています。
このコラムでも何度もお話ししているように、
フラメンコに詳しい人には、以下の3つのタイプがあります。
1)ひとつはフラメンコの歴史、分類学など、一般的に言う知識。
2)もうひとつは、フラメンコの世界がどう成り立っているかに
詳しいということ。
3)最後に、カンテのメロディをどれだけ正しく知っていて、
教えられるかということ。
前回までのコラムで(1)と(2)をご紹介したので、
今日は(3)のお話しをしたいと思います。
カンテの勉強をする時、
スペインではどの師匠につくのかがかなり重要になります。
日本ではあまり知られていないと思いますが、
カンテにも流派のようなものがあって、
それぞれの流派には、創始者、継承者などがいるんです。
たとえば、私はナランヒートの継承者ですが、
師匠のナランヒートは、もともとアントニオ・マイレーナの内弟子で
継承者の1人です。
スペインのフラメンコ歌手の履歴書には、
どの師匠についたのかが必ず書かれているので、
興味のある方は、フラメンコ歌手の名前でググってみてください。
一般にフラメンコ歌手の履歴書には、2種類の師匠の名前が記されています。
ひとつは、その方の音源を聞きこんで学んだ、あくまでも自習の時の師匠。
そして、もうひとつは、実際に師事した師匠です。
もちろん、実際に師事した師匠の名前を履歴書に書く為には、
ある程度以上の期間習って、かつ師匠のOKを取らないといけませんよね。
少なくても師匠がプロ活動をすることを認めてくれていないと、
履歴書に書くことはないと思います。
では、どうやったら素晴らしい師匠につくことが出来るのでしょうか?
カンテ練習生なら、誰でも大物の師匠に習いたいと思っているでしょう。
でも、1人の師匠はそんなに多くの弟子をとることはできませんし、
望みの師匠に知り会うことすらも、かなり難しいと思います。
わかりやすく言うと、日本で落語家さんやお笑い芸人さんの
お弟子さんになるようなの。
たとえば、大物落語家で笑点に出ているような有名な方の場合、
お弟子希望者はかなりの数がいるでしょう。
もしあなたが弟子になりたいと思ったら、どうするでしょうか?
劇場に通って出待ちをして、顔を憶えて貰ってから弟子入りを頼むでしょうか?
それとも、誰か知り合いのつてを探して、
紹介して貰おうとするかもしれません。
または、学生落語コンクールなどで優勝して、
スカウトされるのを待つという方法もありますね。
スペインでもほぼ同じようにカンテの師匠に知り合うことになります。
ただ老舗ペーニャには、
フラメンコアーティストに人脈を持っている人がいるので、
その方に師匠を紹介して貰って、カンテ修行を進めることが一番一般的です。
でも、地元にフラメンコのペーニャがなかったり、
そういう人脈に恵まれなかった場合は、コンクールを色々受けて人脈を作って、
師匠へ繋いでもらうこともあります。
ちなみに、私は外国人なので、つてもなく、なかなかいい師匠に巡り合えず、
最初の数年間は、ちょこちょこスペインに行ってはいても、
カンテ修行はほとんど進みませんでした。
そんな時に、セビリアにフラメンコ芸術学院がオープンし、
数年後にカンテコースも始まることになったと友人が教えてくれたんです。
早速見学に行って、ホセ・デ・ラ・トマサと直接話し、カンテも聞いて貰えて、
留学することが決まりました。
外国人である私がカンテ修行ができたのは、100%この学校のお蔭です。
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スペインでカンテを学ぼうとしている人(子ども)が、カンテを学ぶために必要なこと、それはカンテに詳しい人との出会いだというお話しをしています。
このコラムでも何度もお話ししているように、フラメンコに詳しい人には、以下の3つのタイプがあります。
1)ひとつはフラメンコの歴史、分類学など、一般的に言う知識。
2)もうひとつは、フラメンコの世界がどう成り立っているかに詳しいということ。
3)最後に、カンテのメロディをどれだけ正しく知っていて、教えられるかということ。
前回までのコラムで(1)と(2)をご紹介したので、今日は(3)のお話しをしたいと思います。
カンテの勉強をする時、スペインではどの師匠につくのかがかなり重要になります。
日本ではあまり知られていないと思いますが、カンテにも流派のようなものがあって、それぞれの流派には、創始者、継承者などがいるんです。
たとえば、私はナランヒートの継承者ですが、師匠のナランヒートは、もともとアントニオ・マイレーナの内弟子で継承者の1人です。
スペインのフラメンコ歌手の履歴書には、どの師匠についたのかが必ず書かれているので、興味のある方は、フラメンコ歌手の名前でググってみてください。
一般にフラメンコ歌手の履歴書には、2種類の師匠の名前が記されています。
ひとつは、その方の音源を聞きこんで学んだ、あくまでも自習の時の師匠。
そして、もうひとつは、実際に師事した師匠です。
もちろん、実際に師事した師匠の名前を履歴書に書く為には、ある程度以上の期間習って、かつ師匠のOKを取らないといけませんよね。
少なくても師匠がプロ活動をすることを認めてくれていないと、履歴書に書くことはないと思います。
では、どうやったら素晴らしい師匠につくことが出来るのでしょうか?
カンテ練習生なら、誰でも大物の師匠に習いたいと思っているでしょう。でも、1人の師匠はそんなに多くの弟子をとることはできませんし、望みの師匠に知り会うことすらも、かなり難しいと思います。
わかりやすく言うと、日本で落語家さんやお笑い芸人さんのお弟子さんになるようなもの。
たとえば、大物落語家で笑点に出ているような有名な方の場合、お弟子希望者はかなりの数がいるでしょう。
もしあなたが弟子になりたいと思ったら、どうするでしょうか?
劇場に通って出待ちをして、顔を憶えて貰ってから弟子入りを頼むでしょうか?
それとも、誰か知り合いのつてを探して、紹介して貰おうとするかもしれません。
または、学生落語コンクールなどで優勝して、スカウトされるのを待つという方法もありますね。
スペインでもほぼ同じようにカンテの師匠に知り合うことになります。
ただ老舗ペーニャには、フラメンコアーティストに人脈を持っている人がいるので、その方に師匠を紹介して貰って、カンテ修行を進めることが一番一般的です。
でも、地元にフラメンコのペーニャがなかったり、そういう人脈に恵まれなかった場合は、コンクールを色々受けて人脈を作って、師匠へ繋いでもらうこともあります。
ちなみに、私は外国人なので、つてもなく、なかなかいい師匠に巡り合えず、最初の数年間は、ちょこちょこスペインに行ってはいても、カンテ修行はほとんど進みませんでした。
そんな時に、セビリアにフラメンコ芸術学院がオープンし、数年後にカンテコースも始まることになったと友人が教えてくれたんです。
早速見学に行って、ホセ・デ・ラ・トマサと直接話し、カンテも聞いて貰えて、留学することが決まりました。
外国人である私がカンテ修行ができたのは、100%この学校のお蔭です。
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