コラム
カンテの基礎知識
139回 カンテを学ぶということー1
新年を迎えても、残念ながらリモートレッスンをつづけざるをえない状況です。
(2021年1月2日に書いています。)
そんな中ですが、っていうかそんな中だからこそ、
カンテを学ぶということについて、もう一度考えてみたいと思います。
私にとっては当たり前のカンテの勉強方法ですが、
多くの日本人にとっては、かなり意外みたいなんですよね。
どうしてそんな風に誤解されてしまったんでしょ???
理由はともかく、カンテを学ぶとはどういうことなのかを、
改めて少しずつお話しして行きたいと思います。
まず、最初に確認したいことがあります。
カンテには決まったレパートリーがあると言うことはご存知ですか?
他のジャンルの歌を学ぶ場合、無限にあるレパートリーから、
いくつかの歌を選んで学んでいくことが一般的だと思います。
クラシックの場合は、なんとなくですが、
必ず学ばなければならないレパートリーが決まっていて、
難易度順に学ぶ順番もほぼ決まっていると思います。
でも、たとえばジャズなど、現在進行形の音楽の場合は、
自分が気になる曲から学ぶのが普通で、特に順番は決まっていないでしょう。
(ヤマハなどの大きなスクールは独自に学ぶ順番を決めているようですが。)
レパートリーも無限にあるし、新曲も日々どんどん生み出されるので、
そのジャンルのすべての歌を歌うことはもともと無理な話しですから。
でも、カンテは、フラメンコはどうでしょう?
新しいレパートリーは1930年以降だされてはいません。
その後、勝手に作曲したとしてもフラメンコとしては認められることは
もうありません。
実は、カンテはレパートリーがはっきりと決まった珍しいジャンルなんです。
学者によって少しだけレパートリー数は違うのですが、
多くてもだいたい60くらいで納まります。
はい、、、たった60しかレパートリーがないんです。
こんなにレパートリーが少ない音楽ジャンルは他にないと思います。
ですから、たくさんの歌をどんどん覚えて歌うというより、
ひとつひとつのカンテを丁寧に歌いこみ、
それぞれの曲種の特徴をしっかり出し、
同時に歌い手の個性を盛り込んで歌うことが、
フラメンコ歌手の重要な役割となります。
すべてのフラメンコ歌手は、
全く同じたった60ほどのレパートリーのカンテを歌うので、
歌い手の評価は、あくまでもそれぞれのカンテをいかに上手に
歌うかにかかっているということなんです。
まとめると、カンテを学ぶと言うことは、
決まったレパートリーのカンテそれぞれを正しく、
そのカンテの特徴も含めて覚える事。
そして、その限られたカンテを、
いかに魅力的に歌うのかを極めることが目標となります。
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そんな中ですが、っていうかそんな中だからこそ、カンテを学ぶということについて、もう一度考えてみたいと思います。
私にとっては当たり前のカンテの勉強方法ですが、多くの日本人にとっては、かなり意外みたいなんですよね。
どうしてそんな風に誤解されてしまったんでしょ???
理由はともかく、カンテを学ぶとはどういうことなのかを、改めて少しずつお話しして行きたいと思います。
まず、最初に確認したいことがあります。
カンテには決まったレパートリーがあると言うことはご存知ですか?
他のジャンルの歌を学ぶ場合、無限にあるレパートリーから、いくつかの歌を選んで学んでいくことが一般的だと思います。
クラシックの場合は、なんとなくですが、必ず学ばなければならないレパートリーが決まっていて、難易度順に学ぶ順番もほぼ決まっていると思います。
でも、たとえばジャズなど、現在進行形の音楽の場合は、自分が気になる曲から学ぶのが普通で、特に順番は決まっていないでしょう。
(ヤマハなどの大きなスクールは独自に学ぶ順番を決めているようですが。)
レパートリーも無限にあるし、新曲も日々どんどん生み出されるので、そのジャンルのすべての歌を歌うことはもともと無理な話しですから。
でも、カンテは、フラメンコはどうでしょう?
新しいレパートリーは1930年以降だされてはいません。その後、勝手に作曲したとしてもフラメンコとしては認められることはもうありません。
実は、カンテはレパートリーがはっきりと決まった珍しいジャンルなんです。
学者によって少しだけレパートリー数は違うのですが、多くてもだいたい60くらいで納まります。
はい、、、たった60しかレパートリーがないんです。
こんなにレパートリーが少ない音楽ジャンルは他にないと思います。
ですから、たくさんの歌をどんどん覚えて歌うというより、ひとつひとつのカンテを丁寧に歌いこみ、それぞれの曲種の特徴をしっかり出し、同時に歌い手の個性を盛り込んで歌うことが、フラメンコ歌手の重要な役割となります。
すべてのフラメンコ歌手は、全く同じたった60ほどのレパートリーのカンテを歌うので、歌い手の評価は、あくまでもそれぞれのカンテをいかに上手に歌うかにかかっているということなんです。
まとめると、カンテを学ぶと言うことは、決まったレパートリーのカンテそれぞれを正しく、そのカンテの特徴も含めて覚える事。
そして、その限られたカンテを、いかに魅力的に歌うのかを極めることが目標となります。
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