コラム
カンテの基礎知識

 
各パロ(曲種)ごとの表現(27)ロルカの曲

2020年12月20日アップ 

今回の各パロごとの表現はロルカの曲です。
 
ロルカとは、もちろん詩人のガルシア・ロルカのこと。
 
ロルカの曲は、どれも厳密に言うとフラメンコではありません。
 
でも、フラメンコでもないロルカの曲を、
なぜ当フラメンコ関係のHPで取り上げるのかと言うと、
フラメンコアーティスト達は好んでロルカの曲を歌うからなんです。
 
ロルカの曲で有名なのは、ソロンゴ・ヒターノ、ラ・タララ、
カフェ・デ・チニータス、18世紀のセビジャーナス、などなどで、
どれもロルカの書いたお芝居に登場する挿入歌なんですよ。
 
作詞だけロルカのベルデも、日本でもよく知られていると思います。
 
今まで曲自体は知ってはいたけれど、ロルカの作だと知らなかった曲も
あったかもしれませんね。
 
どれも日本人にも聞きやすい美しいメロディですし、
ロルカの戯曲集には譜面も乗っていますので、取り入れやすいですよね。
 
当教室でも、カンテ初級者の方によく学んで頂いています。
 
では、どうしてロルカの曲をフラメンコアーティスト達が好んで歌うのか、
その理由をご存知でしょうか?
 
実は、世界初のカンテコンクールは、
ガルシア・ロルカを紹介する為に行われたイベント内で開かれたから。
 
麻薬などの様々なトラブルで当時低迷していたフラメンコを救おうと、
カンテコンクールもグラナダで1922年に行われた
ロルカのイベントで開催したんです。
 
このコンクールで、それまではっきりしていなかった
カンテの定義がはっきりと決まり、
カンテはお酒を飲む店で聞くものから、劇場で楽しむ芸術へと変貌しました。
 
そこに審査員として登場したのが、
フラメンコの生みの親ともいえるアントニオ・チャコンその人。
 
フラメンコ人気の低迷で失業状態だったアントニオ・チャコンも、
このコンクールで選ばれたマノロ・カラコールやトマス・パボンなどを
育てることで再度フラメンコの世界に戻ってきたと言われています。
 
では、いくつかの曲の具体的な表現について考えたいと思います。
 
ロルカの曲は、フラメンコのカンテと違って歌詞が決まっているので、
基本的に歌詞の内容に即した表現をすることになります。
 
まず、30年ほど前に日本でも大人気だったソロンゴ・ヒターノ。
これは、馬を育てるヒターノ一家の娘と、上級軍人との恋を描いた曲で、
ヒターノの娘が身分違いの恋を悲しみ嘆く歌詞が特徴的です。
 
ロルカらしく、月や花、炎などが象徴的に出てくる歌詞なので、
丁寧に歌詞の意味を学ぶと、どう表現したらいいのかわかってくると思います。
 
ベルデは、当時の差別的な政治情勢をロルカなりの表現で歌ったもの。

その後のロルカの悲しい運命も示唆していると言われています。
単にのりのいい楽しい歌としてではなく、
ぜひ当時の情勢にも思いをはせてくさい。
 
ロルカの詩集は日本語に翻訳されたものも図書館なども見つける事が出来ます。
ぜひ、一度読んでみてくださいね。
 
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今回の各パロごとの表現はロルカの曲です。
 


 
ロルカとは、もちろん詩人のガルシア・ロルカのこと。
 
ロルカの曲は、どれも厳密に言うとフラメンコではありません。
 
でも、フラメンコでもないロルカの曲を、なぜ当フラメンコ関係のHPで取り上げるのかと言うと、フラメンコアーティスト達は好んでロルカの曲を歌うからなんです。
 


 
ロルカの曲で有名なのは、ソロンゴ・ヒターノ、ラ・タララ、カフェ・デ・チニータス、18世紀のセビジャーナス、などなどで、どれもロルカの書いたお芝居に登場する挿入歌なんですよ。
 
作詞だけロルカのベルデも、日本でもよく知られていると思います。
 


 
今まで曲自体は知ってはいたけれど、ロルカの作だと知らなかった曲もあったかもしれませんね。
 


 
どれも日本人にも聞きやすい美しいメロディですし、ロルカの戯曲集には譜面も乗っていますので、取り入れやすいですよね。
 
当教室でも、カンテ初級者の方によく学んで頂いています。
 


 
では、どうしてロルカの曲をフラメンコアーティスト達が好んで歌うのか、その理由をご存知でしょうか?
 


 
実は、世界初のカンテコンクールは、ガルシア・ロルカを紹介する為に行われたイベント内で開かれたから。
 
麻薬などの様々なトラブルで当時低迷していたフラメンコを救おうと、カンテコンクールもグラナダで1922年に行われたロルカのイベントで開催したんです。
 


 
このコンクールで、それまではっきりしていなかったカンテの定義がはっきりと決まり、カンテはお酒を飲む店で聞くものから、劇場で楽しむ芸術へと変貌しました。
 


 
そこに審査員として登場したのが、フラメンコの生みの親ともいえるアントニオ・チャコンその人。
 
フラメンコ人気の低迷で失業状態だったアントニオ・チャコンも、このコンクールで選ばれたマノロ・カラコールやトマス・パボンなどを育てることで再度フラメンコの世界に戻ってきたと言われています。
 


 
では、いくつかの曲の具体的な表現について考えたいと思います。
 
ロルカの曲は、フラメンコのカンテと違って歌詞が決まっているので、基本的に歌詞の内容に即した表現をすることになります。
 


 
まず、30年ほど前に日本でも大人気だったソロンゴ・ヒターノ。
これは、馬を育てるヒターノ一家の娘と、上級軍人との恋を描いた曲で、ヒターノの娘が身分違いの恋を悲しみ嘆く歌詞が特徴的です。
 
ロルカらしく、月や花、炎などが象徴的に出てくる歌詞なので、丁寧に歌詞の意味を学ぶと、どう表現したらいいのかわかってくると思います。
 


 
ベルデは、当時の差別的な政治情勢をロルカなりの表現で歌ったもの。

その後のロルカの悲しい運命も示唆していると言われています。
単にのりのいい楽しい歌としてではなく、ぜひ当時の情勢にも思いをはせてくさい。
 


 
ロルカの詩集は日本語に翻訳されたものも図書館なども見つける事が出来ます。
ぜひ、一度読んでみてくださいね。
 
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