コラム
カンテの基礎知識

 
各パロ(曲種)ごとの表現(22)セラーナ・リビアーナ

2020年11月15日アップ 

 今回の各パロごとの表現は、セラーナ・リビアーナです。
 
セラーナとリビアーナはそれぞれ別のパロなんですが、
セットで歌うものなので、一緒にご紹介したいと思います。
 
セラーナ、リビアーナはシギリージャの仲間です。
 
もとはどちらもファンダンゴだったんですが、
フラメンコが流行していた1900年代初頭に、
カンテコンサートの演目を増やすべく、取り入れられました。
 
まずは、セラーナだけが歌われるようになり、
その際に、もともとのファンダンゴのリズムから、
シギリージャのリズムに変更になったと言われています。
 
セラーナはとてもダイナミックなカンテで、難易度も高く、
かなり音域も広いので、ひとつの演目として考えると、
いきなり歌うのには少し激しすぎるのでは、と考え、
後にもう少し穏やかな曲調のリビアーナもカンテの仲間に
加えられるようになりました。
 
このセラーナ、リビアーナという名前は、
フラメンコ化する時につけられたもので、
セラーナは直訳すると<山の娘>と言う意味。
 
もとになったファンダンゴがアンダルシアの山岳地帯で
主に歌われていたのでその名がついたと言われています。
 
また、リビアーナは直訳すると<山の娘につきそうロバ>という意味で、
山々を渡って多くの商品を運搬する山の娘<セラーナ>に
付き添うカンテなので、その名がついたと言われています。
 
実は、カンテの曲種名には、
このような言葉遊びでついたものがいくつかあるですよ。
 
カンテ創成期、フラメンコ歌手は漫談も行うことが多く、
様々な冗談も得意としていたので、こういう洒落たことになったのでしょう。
 
では、それぞれの表現についてお話ししたいと思います。
 
セラーナ、リビアーナは、
まずは比較的おとなしいリビアーナから歌うことになっています。
 
リビアーナはおとなしいとはいっても、カンテの中でも比較的音域も広く、
かなり呼吸もしんどい難しいカンテです。
 
ただ、あくまでもセラーナを引き立てる為の前座的カンテなので、
あまり難しそうに大げさに歌うのではなく、
さらっと渋めに決めるのがポイント。
 
リビアーナの中の一番高い音を歌う時も、必死さを出してはいけないので、
さらっと、割と抑えめの声で歌いましょう。
 
反対にセラーナは、前座リビアーナを受けて、
どーん!とがっつり歌うことがコツ。
 
音域もリビアーナより広いので、高い音に行った時は、
いかにも高い音ですよー!って感じで張り上げていいと思います。
 
特にラメンテはとにかくドラマチックに歌って下さい。
 
踊りの場合も、リビアーナとセラーナのそれぞれの特徴を踏まえて、
押さえた表現のリビアーナと、思いっきりダイナミックなセラーナという、
踊りわけができると、長い演目でもあきずに見て貰えると思います。
 
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 今回の各パロごとの表現は、セラーナ・リビアーナです。
 
セラーナとリビアーナはそれぞれ別のパロなんですが、セットで歌うものなので、一緒にご紹介したいと思います。
 


 
セラーナ、リビアーナはシギリージャの仲間です。
 
もとはどちらもファンダンゴだったんですが、フラメンコが流行していた1900年代初頭に、カンテコンサートの演目を増やすべく、取り入れられました。
 


 
まずは、セラーナだけが歌われるようになり、その際に、もともとのファンダンゴのリズムから、シギリージャのリズムに変更になったと言われています。
 


 
セラーナはとてもダイナミックなカンテで、難易度も高く、かなり音域も広いので、ひとつの演目として考えると、いきなり歌うのには少し激しすぎるのでは、と考え、後にもう少し穏やかな曲調のリビアーナもカンテの仲間に加えられるようになりました。
 


 
このセラーナ、リビアーナという名前は、フラメンコ化する時につけられたもので、セラーナは直訳すると<山の娘>と言う意味。
 
もとになったファンダンゴがアンダルシアの山岳地帯で主に歌われていたのでその名がついたと言われています。
 


 
また、リビアーナは直訳すると<山の娘につきそうロバ>という意味で、山々を渡って多くの商品を運搬する山の娘<セラーナ>に付き添うカンテなので、その名がついたと言われています。
 


 
実は、カンテの曲種名には、このような言葉遊びでついたものがいくつかあるですよ。
 
カンテ創成期、フラメンコ歌手は漫談も行うことが多く、様々な冗談も得意としていたので、こういう洒落たことになったのでしょう。
 


 
では、それぞれの表現についてお話ししたいと思います。
 


 
セラーナ、リビアーナは、まずは比較的おとなしいリビアーナから歌うことになっています。
 
リビアーナはおとなしいとはいっても、カンテの中でも比較的音域も広く、かなり呼吸もしんどい難しいカンテです。 
 


 
ただ、あくまでもセラーナを引き立てる為の前座的カンテなので、あまり難しそうに大げさに歌うのではなく、さらっと渋めに決めるのがポイント。
 
リビアーナの中の一番高い音を歌う時も、必死さを出してはいけないので、さらっと、割と抑えめの声で歌いましょう。
 


 
反対にセラーナは、前座リビアーナを受けて、どーん!とがっつり歌うことがコツ。
 
音域もリビアーナより広いので、高い音に行った時は、いかにも高い音ですー!って感じで張り上げていいと思います。
 
特にラメンテはとにかくドラマチックに歌って下さい。
 


 
踊りの場合も、リビアーナとセラーナのそれぞれの特徴を踏まえて、押さえた表現のリビアーナと、思いっきりダイナミックなセラーナという、踊りわけができると、長い演目でもあきずに見て貰えると思います。
 
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