コラム
カンテの基礎知識

 
123回 即興で踊ろう-12

2020年9月6日アップ

フラメンコの即興についてお話ししております。
 
即興でブレリアを踊れるようになる方法のつづきです。
前回はジャマーダに役割について、詳しくお話しいたしました。
 
前々回の宿題の答えですが、
合図を送るのは、今、共演しているギターさんやカンテさんですね。
 
では、知らせているのはなんでしょう?
 
カンテが終った所でカンテやギターに対してかけるってことは、
カンテが終ったよって合図ではないですよね。
だって、カンテを終らせたカンテさん本人に合図をしても
しょうがないですもんね。
 
では、カンテさんやギターさんに何を知らせているのかというと、
実は<しばらく次の歌にいかないでください>って合図をしています。
 
これ、どういうことなのかを今日はお話ししますね。
 
今までの復習ですが、
<カンテが始まったら、そろそろと踊りだして、
<カンテが終ったらジャマーダの踊りを入れる。
 
ここで、もしカンテが終ってもジャマーダの踊りを入れなかったら、
どうなると思いますか?
 
、、、
 
はい、今日は宿題にしませんよ。
 
答えは、カンテは少ししてから次のブレリアを歌い始める、、、です。
(カンテさんとギターさんは、即興のブレリアがちゃんと出来る人
 と言う前提で書いています。)
 
そうしたら、踊り手さんはそのまま歌に合わせて踊りつづければOKなんです。
 
では、ジャマーダを入れた場合は、どうするべきかと言うと、
そのまま次のブレリアを歌われちゃうと困るような踊りを踊るということ。
 
つまり、カンテがその踊りが終るまで待ってないといけない踊り
ってことなんです。
 
では、カンテが歌っては都合の悪い踊りってなんでしょうね???
 
<A>1番わかりやすいのは、サパテアード(足音を出す)の場合です。
足をたかたか入れたい時は、カンテに待ってもらわないといけないので、
ジャマーダを入れて次のカンテを待ってもらうことになります。
 
<B>もうひとつは、これで踊りを終わりにして後ろに引っ込みたいので、
引っ込み用の踊りを踊る場合。
引っ込み用の踊りは、踊り手が主導になるので、
カンテは引っ込み用の踊りが始まったら、
その踊りに合わせて短い歌を歌ったり、
ハレオ(掛け声)を連続でかけて盛り上げたりします。
 
引っ込み用の踊りは、普通に歌うブレリアとはあきらかに違うので、
ジャマーダの踊りを踊って、合図を送る必要があるんです。
 
では、<A>と<B>では、ジャマーダの踊りは違うのでしょうか?
 
実は、ジャマーダの踊りはそこまで細かい指示を出すことはできません。
これからちょっと違う事をしますよー、ってことしか伝えられないのです。
 
なので、ジャマーダの踊りで無事<なんかしますよ>って合図を出せたら、
踊り手は足をたかたかはじめるか、
引っ込み前の定位置について引っ込みの踊りを始めてしまえばOK。
 
(ちなみに引っ込みの定位置とは、ステージ前の方の左右どちらかの端っこで
 そこから斜めに舞台を長く使って踊りながら引っ込んでいきます。
 引っ込みの定位置は舞台の大きさや作りによって異なります。)
 
カンテさんもギターさんも、
<A><B>のどちらだと言うことは簡単に見分けがつくので、
すぐに対応することができるんですよね。
 
ちなみに、引っ込みの定位置につけたら、再度ジャマーダを入れる人もいます。
それももちろんOKで、特に大きなステージではよく行われますね。
 
大きなステージでは、ギターさんもカンテさんも複数ずついることが多いので、
よりはっきりとしたわかりやすいジャマーダが必要になるので、
細かく何度もジャマーダをかけることが多いんです。
 
ただ、何度も同じことを言って恐縮ですが、
ジャマーダは伝わることが一番大事です。
 
踊り手さんはとにかくわかりやすくジャマーダを出して、
それを受け取ったカンテさん、ギターさんはジャマーダが伝わったことを、
掛け声やギターの弾き方の変化でお返事することも大事なんですよ。
 
フラメンコ、特に即興はコミュニケーション力(サービス精神)がすべて。
 
わかりやすくジャマーダをだし、しっかり受け止めてお返事する。
参加者全員がそんな気持ちを持っていさえすれば、
多少コンパスをはずしても、タイミングを間違えても、
なんとかなってしまいます。
 
すぐれたアーティストは、初心者を仲間に入れても、
即興を成り立たせることが上手なもの。
 
そんな素敵な先輩に巡り合え、即興に誘って貰えたら、
胸をかりるつもりで、かかんに挑戦しましょうね。
 
(注:ジャマーダはその時のタイミングで色々な意味を持ちます。
今回とは逆に、すぐ歌って下さい、っていう意味のこともあります。)
 
 
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フラメンコの即興についてお話ししております。
 
即興でブレリアを踊れるようになる方法のつづきです。前回はジャマーダに役割について、詳しくお話しいたしました。
 


 
前々回の宿題の答えですが、合図を送るのは、今、共演しているギターさんやカンテさんですね。
 
では、知らせているのはなんでしょう?
 


 
カンテが終った所でカンテやギターに対してかけるってことは、カンテが終ったよって合図ではないですよね。
だって、カンテを終らせたカンテさん本人に合図をしてもしょうがないですもんね。
 


 
では、カンテさんやギターさんに何を知らせているのかというと、実は<しばらく次の歌にいかないでください>って合図をしています。
 
これ、どういうことなのかを今日はお話ししますね。
 


 
今までの復習ですが、
<カンテが始まったら、そろそろと踊りだして、
<カンテが終ったらジャマーダの踊りを入れる。
 


 
ここで、もしカンテが終ってもジャマーダの踊りを入れなかったら、どうなると思いますか?
 
、、、
 
はい、今日は宿題にしませんよ。
 


 
答えは、カンテは少ししてから次のブレリアを歌い始める、、、です。
(カンテさんとギターさんは、即興のブレリアがちゃんと出来る人 と言う前提で書いています。)
 
そうしたら、踊り手さんはそのまま歌に合わせて踊りつづければOKなんです。
 


 
では、ジャマーダを入れた場合は、どうするべきかと言うと、そのまま次のブレリアを歌われちゃうと困るような踊りを踊るということ。
 
つまり、カンテがその踊りが終るまで待ってないといけない踊りってことなんです。
 


 
では、カンテが歌っては都合の悪い踊りってなんでしょうね???
 


 
<A>1番わかりやすいのは、サパテアード(足音を出す)の場合です。足をたかたか入れたい時は、カンテに待ってもらわないといけないので、ジャマーダを入れて次のカンテを待ってもらうことになります。
 


 
<B>もうひとつは、これで踊りを終わりにして後ろに引っ込みたいので、引っ込み用の踊りを踊る場合。引っ込み用の踊りは、踊り手が主導になるので、
カンテは引っ込み用の踊りが始まったら、その踊りに合わせて短い歌を歌ったり、ハレオ(掛け声)を連続でかけて盛り上げたりします。
 


 
引っ込み用の踊りは、普通に歌うブレリアとはあきらかに違うので、ジャマーダの踊りを踊って、合図を送る必要があるんです。
 
では、<A>と<B>では、ジャマーダの踊りは違うのでしょうか?
 


 
実は、ジャマーダの踊りはそこまで細かい指示を出すことはできません。これからちょっと違う事をしますよー、ってことしか伝えられないのです。
 


 
なので、ジャマーダの踊りで無事<なんかしますよ>って合図を出せたら、踊り手は足をたかたかはじめるか、引っ込み前の定位置について引っ込みの踊りを始めてしまえばOK。
 
(ちなみに引っ込みの定位置とは、ステージ前の方の左右どちらかの端っこで そこから斜めに舞台を長く使って踊りながら引っ込んでいきます。引っ込みの定位置は舞台の大きさや作りによって異なります。)
 


 
カンテさんもギターさんも、<A><B>のどちらだと言うことは簡単に見分けがつくので、すぐに対応することができるんですよね。
 


 
ちなみに、引っ込みの定位置につけたら、再度ジャマーダを入れる人もいます。それももちろんOKで、特に大きなステージではよく行われます。
 
大きなステージでは、ギターさんもカンテさんも複数ずついることが多いので、よりはっきりとしたわかりやすいジャマーダが必要になるので、細かく何度もジャマーダをかけることが多いんです。
 


 
ただ、何度も同じことを言って恐縮ですが、ジャマーダは伝わることが一番大事です。
 


 
踊り手さんはとにかくわかりやすくジャマーダを出して、それを受け取ったカンテさん、ギターさんはジャマーダが伝わったことを、掛け声やギターの弾き方の変化でお返事することも大事なんですよ。
 


 
フラメンコ、特に即興はコミュニケーション力(サービス精神)がすべて。
 


 
わかりやすくジャマーダをだし、しっかり受け止めてお返事する。
参加者全員がそんな気持ちを持っていさえすれば、多少コンパスをはずしても、タイミングを間違えても、なんとかなってしまいます。
 


 
すぐれたアーティストは、初心者を仲間に入れても、即興を成り立たせることが上手なもの。
 
そんな素敵な先輩に巡り合え、即興に誘って貰えたら、胸をかりるつもりで、かかんに挑戦しましょうね。
 
(注:ジャマーダはその時のタイミングで色々な意味を持ちます。
今回とは逆に、すぐ歌って下さい、っていう意味のこともあります。)
 
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