コラム
カンテの基礎知識

 
105回 スペイン人の気質 #YoMeQuedoenCasa を受けて。

2020年3月22日アップ

#YoMeQuedoenCasa という言葉をご存知でしょうか?
スペイン語で家にいますという意味です。
 
最初はアジアの問題かと思っていた今回のCOVID-19の件、
今ではスペインがほぼ主役になるほどの事態に変化しています。
(2020年3月21日に書いています。)
 
いきなりやってきた大きな波に、スペイン人達はさぞ不安なことでしょう。
スペイン人、特にフラメンコアーティストのほとんどはFacebookをやっていて、
家にいて時間もあるので、今の気持ちをたくさんアップしてくれています。
 
そんなアーティスト達がFacebookに書いていることをご紹介するとともに、
スペイン人達、とくにフラメンコアーティスト達の気質について
この機会にお話ししたいと思います。
 
さて、これを読んで下さっているあなたは、
スペイン人ってっていうか、フラメンコアーティストって、
どんな人だと思っていますか?
 
当教室の生徒だったり、私の個人的友人だったり、
特に個人的にスペイン人との係りが多くない人に、
スペイン人ってどういうイメージか聞くと、だいたい帰ってくる答えは、
恋愛体質で恋多き人達、たくさん食べるしグルメ、大酒飲み、喧嘩っ早い、
あまり根気がない、遅刻する、仕事をあまり頑張らない・・・
 
あらー・・・
 
もしかして皆さんのイメージもこんな感じなんじゃないでしょうか?
私も留学前はこんな感じのイメージを持っていました。
 
でも、実際に彼らとかかわってみると、そんなイメージはがらがらと崩壊し、
勤勉で真面目て愛情深い、彼らの素顔が見えて来たんです。
 
たとえば、ここ数日、Facebookに上がっている彼らのメッセージは、
とにかく落ち着こう、穏やかに暮らそう、会えなくても愛してるよ、
のような穏やかで愛情豊かなものばかり。
 
特にフラメンコアーティスト達は、無料で動画をどんどん公開しています。
(日本の一般のミュージシャンたちも一緒ですね。)
(ちなみに私はもともと動画をいっぱい無料公開していて、
 リンクを以下にまとめています。お時間があったらぜひ。
 http://blog.naranjita.com/?eid=1076750 )
 
カンテさんなら、自分のコンサートの映像を、
踊り手さんなら、無料でレッスン動画を公開している人が多いですね。
 
そうなんですよね。
スペイン人、特にフラメンコアーティストは我慢強い人が多くて、
ケンカなんてほとんどありません。
 
友人や仕事仲間をとても大切にする人たちなので、
たとえ舞台上でミスがあったとしても、
何事もなかったかのようにみんなでフォローしあいますし、
舞台を降りても、犯人探しなんかしませんよ。
 
もちろん、その後のリハーサルでは、
ミスしやすい部分の練習を丁寧に重ねます。
 
そうそう、リハーサルには遅刻する人が多いイメージもあると思うのですが、
私が知る限り、ほとんどの人が早すぎるくらいの時間に現場に来て、
踊り手さんはストレッチや準備運動、カンテさんもストレッチや滑舌練習、
ギターさんも基礎の指練習などをしていることが多いですね。
 
そして、みんなの準備が整ってきたら、静かにリハーサルがはじまるんです。
 
はい、スペイン人だから、フラメンコだから特別ではなくって、
普通に舞台に立つ人達なんです。
 
当然、ちゃんと出来ない人は、そんなお仲間から外れて行くことになります。
 
それにフラメンコは即興性が大事なので、
共演者との信頼関係がないと不安で思いっきり芸を出すことができません。
 
仲間達とのよいコミュニケーションがあってこそ熱く盛り上がるフラメンコ。
愛情深く、気遣いの出来るアーティスト達が繰り広げる世界なんです。
 
ちなみに、他の職業の人達も一緒で、
みんな自分の仕事仲間をとっても大事にしています。
仕事仲間に迷惑をかけることをもっとも嫌うので、
仕事もちゃんとやるんですよ。
 
ただ、国の政策で残業はなく有給休暇もたっぷりあります。
それは、働きすぎた過去を反省して、
働き方改革を日本よりずっと前に行ったからなんです。
 
ここで、一般のスペイン人に話しを戻して・・・
 
それからスペイン人は恋多き人達だって思うのも、日本人の思い込みですね。
彼らの多くは一生に付き合う人はたった1人だけ、
その人と長ーーーい年月付き合ってそのまま結婚して、
ずーっとラブラブなのが普通です。
 
なので、日本人の考える恋愛っていうのとは少し違う感じが私にはしています。
一緒に生きて行くパートナーっていう意味合いが強く、
恋っていうより愛なのかも。
なので、あきらかに日本人の方が恋愛体質だと、私は思うんですけどね♪
 
それに一緒に暮らすとよくわかるんですけど、食事量も日本人よりずっと少ないし、
お酒もビールかワインを、多くてもグラスで数杯飲むくらい。
ジョッキでぐびぐび飲む日本人のほうが、ずっとお酒のみなんですよね。
 
もちろん、どんな国にも困った人はいます。
 
日本にだって勤勉じゃない人もいるし、いっつも遅刻する人だっています。
 
ただ、ちゃんとしたフラメンコアーティストは、
約束をすっぽかしたり、連絡もなしに遅刻したり、
生徒に対して誠実でなかったりすることはありません。
 
もしスペイン人に大事に扱われていないと感じたら、
その人はきっと、スペインでも良い人だとは思われていないでしょう。
 
 
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#YoMeQuedoenCasa という言葉をご存知でしょうか?
スペイン語で家にいますという意味です。
 


 
最初はアジアの問題かと思っていた今回のCOVID-19の件、今ではスペインがほぼ主役になるほどの事態に変化しています。(2020年3月21日に書いています。)
 


 
いきなりやってきた大きな波に、スペイン人達はさぞ不安なことでしょう。スペイン人、特にフラメンコアーティストのほとんどはFacebookをやっていて、家にいて時間もあるので、今の気持ちをたくさんアップしてくれています。
 


 
そんなアーティスト達がFacebookに書いていることをご紹介するとともに、スペイン人達、とくにフラメンコアーティスト達の気質について、この機会にお話ししたいと思います。
 


 
さて、これを読んで下さっているあなたは、スペイン人ってっていうか、フラメンコアーティストって、どんな人だと思っていますか?
 


 
当教室の生徒だったり、私の個人的友人だったり、特に個人的にスペイン人との係りが多くない人に、スペイン人ってどういうイメージか聞くと、だいたい帰ってくる答えは、
 
恋愛体質で恋多き人達、たくさん食べるしグルメ、大酒飲み、喧嘩っ早い、あまり根気がない、遅刻する、仕事をあまり頑張らない・・・
 


 
あらー・・・
 
もしかして皆さんのイメージもこんな感じなんじゃないでしょうか?
 
私も留学前はこんな感じのイメージを持っていました。
 


 
でも、実際に彼らとかかわってみると、そんなイメージはがらがらと崩壊し、勤勉で真面目て愛情深い、彼らの素顔が見えて来たんです。
 


 
たとえば、ここ数日、Facebookに上がっている彼らのメッセージは、とにかく落ち着こう、穏やかに暮らそう、会えなくても愛してるよ、のような穏やかで愛情豊かなものばかり。
 


 
特にフラメンコアーティスト達は、無料で動画をどんどん公開しています。
(日本の一般のミュージシャンたちも一緒ですね。)(ちなみに私はもともと動画をいっぱい無料公開していて、リンクを以下にまとめています。お時間があったらぜひ。http://blog.naranjita.com/?eid=1076750 )
 


 
カンテさんなら、自分のコンサートの映像を、踊り手さんなら、無料でレッスン動画を公開している人が多いですね。
 


 
そうなんですよね。
スペイン人、特にフラメンコアーティストは我慢強い人が多くて、ケンカなんてほとんどありません。
 


 
友人や仕事仲間をとても大切にする人たちなので、たとえ舞台上でミスがあったとしても、何事もなかったかのようにみんなでフォローしあいますし、舞台を降りても、犯人探しなんかしませんよ。
 


 
もちろん、その後のリハーサルでは、ミスしやすい部分の練習を丁寧に重ねます。
 


 
そうそう、リハーサルには遅刻する人が多いイメージもあると思うのですが、私が知る限り、ほとんどの人が早すぎるくらいの時間に現場に来て、踊り手さんはストレッチや準備運動、カンテさんもストレッチや滑舌練習、ギターさんも基礎の指練習などをしていることが多いですね。
 
そして、みんなの準備が整ってきたら、静かにリハーサルがはじまるんです。
 


 
はい、スペイン人だから、フラメンコだから特別ではなくって、普通に舞台に立つ人達なんです。
 
当然、ちゃんと出来ない人は、そんなお仲間から外れて行くことになります。
 


 
それにフラメンコは即興性が大事なので、共演者との信頼関係がないと不安で思いっきり芸を出すことができません。
 


 
仲間達とのよいコミュニケーションがあってこそ熱く盛り上がるフラメンコ。愛情深く、気遣いの出来るアーティスト達が繰り広げる世界なんです。
 


 
ちなみに、他の職業の人達も一緒で、みんな自分の仕事仲間をとっても大事にしています。仕事仲間に迷惑をかけることをもっとも嫌うので、仕事もちゃんとやるんですよ。
 


 
ただ、国の政策で残業はなく有給休暇もたっぷりあります。
それは、働きすぎた過去を反省して、働き方改革を日本よりずっと前に行ったからなんです。
 


 
ここで、一般のスペイン人に話しを戻して・・・
 
それからスペイン人は恋多き人達だって思うのも、日本人の思い込みですね。
彼らの多くは一生に付き合う人はたった1人だけ、その人と長ーーーい年月付き合ってそのまま結婚して、ずーっとラブラブなのが普通です。
 


 
なので、日本人の考える恋愛っていうのとは少し違う感じが私にはしています。一緒に生きて行くパートナーっていう意味合いが強く、恋っていうより愛なのかも。
なので、あきらかに日本人の方が恋愛体質だと、私は思うんですけどね♪
 


 
それに一緒に暮らすとよくわかるんですけど、食事量も日本人よりずっと少ないし、お酒もビールかワインを、多くてもグラスで数杯飲むくらい。ジョッキでぐびぐび飲む日本人のほうが、ずっとお酒のみなんですよね。
 


 
もちろん、どんな国にも困った人はいます。
 
日本にだって勤勉じゃない人もいるし、いっつも遅刻する人だっています。
 
ただ、ちゃんとしたフラメンコアーティストは、約束をすっぽかしたり、連絡もなしに遅刻したり、生徒に対して誠実でなかったりすることはありません。
 


 
もしスペイン人に大事に扱われていないと感じたら、その人はきっと、スペインでも良い人だとは思われていないでしょう。
 
 
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