コラム
カンテの基礎知識
フラメンコのコツ
(17)フラメンコを知るためにレッスン以外で出来る事
<バイレ映像で自習しましょう。<ファルーカ>>
各曲種ごとのバイレ映像の見方をご紹介しています。
今日は男性が踊ることが多いファルーカです。
グアヒーラ、カラコレスと女性らしいバイレが続いたので、
今回は男らしい?ファルーカを取り上げたいと思います。
ところで、ファルーカの踊りには2種類あるってご存知ですか?
ひとつはもちろんフラメンコのファルーカなんですが、
もうひとつはクラシコ・エスパニョールというジャンルのファルーカです。
どちらも、スペイン国立舞踊団などではよく踊られている演目なので、
混同される方も多いと思います。
でも、見分けるのって実はとっても簡単。
これ、フラメンコとクラシコ・エスパニョールという2つのジャンルの
見分け方と一緒なので、ぜひ覚えておいてくださいね。
その見分け方とは、どの音楽と一緒に踊られるか?ということ。
フラメンコは、このコラムでも繰り返しお話ししているように
歌のジャンルです。
カンテってことですね。
なので、カンテをバックに踊られるファルーカはフラメンコ。
カンテなしで、インストゥルーメント(たとえばギターだけ)の場合は、
クラシコ・エスパニョール(または他のジャンル)となります。
もちろん本コラムでお話しするのは、フラメンコのファルーカ、
クラシコ・エスパニョールは私の専門ではありませんから。
ファルーカはもともとスペイン北部の民謡がもとになった流行歌です。
1910年ごろバルセロナやマドリッドで流行って、
現地のライブハウスなどでもたくさん歌われました。
そのうちフラメンコ歌手もレパートリーに取り入れ、
フラメンコ化して発展したと言われています。
ファルーカのリズムはゆったりとした4拍子、基本的にガロティンと一緒です。
(ファルーカとガロティンはルーツも発展の仕方も一緒なので、
双子のカンテと呼ばれることもあるんですよ。)
では、<冒頭部>から解説したいと思います。
<冒頭部>は、ガロティンと同じように
ゆったりとしたサリーダが使われることが多いですね。
そこでいかにもファルーカらしい振りが使われることが多いようです。
ファルーカらしい振り・・・
ファルーカはもともと、鷲や鷹の一種を表す言葉です。
ですから、ここで言うファルーカらしい振りとは、
大きな鷹が羽を広げるような振り付けを表しています。
スペインには、ファルーカ1曲まるごとで鷹が獲物を狙う様子を表現して、
大人気の踊り手もいるんですよ。(かなりコメディな踊りですけど。)
そうしてファルーカの世界感を観客に見せたら、次は<カンテ部>ですね。
<カンテ部>は、ファルーカの独特のメロディ、
そして イイーイイ という歌詞のないラメンテの部分をしっとり聞かせる、
あまり動きの多くのない振り付けが主流です。
動きが多くない分、踊り手の美しい姿勢や横顔をじっくり見るチャンス。
イケメンの踊り手のファルーカには、ファンも多いと思います
動きの少ない<カンテ部>に続く<足部>は、
その分かなり細かいサパテアード(足音)で複雑なリズムを見せる事が多く、
優雅な動きで<カンテ部>を魅せる女性舞踊家と違って、
<足部>命の男性舞踊家にとっては、
一番大事な見せ場と言ってもいいでしょう。
続く<速い歌部>では、ファルーカのサリーダに似た歌が使われます。
歌詞もありませんし、目新しいメロディでもないので、
<速い歌部>は他の演目に比べて、短めなのもファルーカの特徴です。
<終わり部>は、速い歌部のまま終わってしまうことがほとんどなので、
特に見どころを説明することは必要ないでしょう。
つまり、ファルーカはほぼ<カンテ部>と<足部>だけで出来ている、
そんな演目なんです。
それぞれの演目ごとに、どの部分がメインなのかが変るのも、
フラメンコの踊りを鑑賞する醍醐味だと思います。
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今日は男性が踊ることが多いファルーカです。
グアヒーラ、カラコレスと女性らしいバイレが続いたので、今回は男らしい?ファルーカを取り上げたいと思います。
ところで、ファルーカの踊りには2種類あるってご存知ですか?
ひとつはもちろんフラメンコのファルーカなんですが、もうひとつはクラシコ・エスパニョールというジャンルのファルーカです。
どちらも、スペイン国立舞踊団などではよく踊られている演目なので、混同される方も多いと思います。
でも、見分けるのって実はとっても簡単。
これ、フラメンコとクラシコ・エスパニョールという2つのジャンルの見分け方と一緒なので、ぜひ覚えておいてくださいね。
その見分け方とは、どの音楽と一緒に踊られるか?ということ。
フラメンコは、このコラムでも繰り返しお話ししているように歌のジャンルです。
カンテってことですね。
なので、カンテをバックに踊られるファルーカはフラメンコ。
カンテなしで、インストゥルーメント(たとえばギターだけ)の場合は、クラシコ・エスパニョール(または他のジャンル)となります。
もちろん本コラムでお話しするのは、フラメンコのファルーカ、クラシコ・エスパニョールは私の専門ではありませんから。
ファルーカはもともとスペイン北部の民謡がもとになった流行歌です。
1910年ごろバルセロナやマドリッドで流行って、現地のライブハウスなどでもたくさん歌われました。
そのうちフラメンコ歌手もレパートリーに取り入れ、フラメンコ化して発展したと言われています。
ファルーカのリズムはゆったりとした4拍子、基本的にガロティンと一緒です。
(ファルーカとガロティンはルーツも発展の仕方も一緒なので、双子のカンテと呼ばれることもあるんですよ。)
では、<冒頭部>から解説したいと思います。
<冒頭部>は、ガロティンと同じようにゆったりとしたサリーダが使われることが多いですね。
そこでいかにもファルーカらしい振りが使われることが多いようです。
ファルーカらしい振り・・・
ファルーカはもともと、鷲や鷹の一種を表す言葉です。
ですから、ここで言うファルーカらしい振りとは、大きな鷹が羽を広げるような振り付けを表しています。
スペインには、ファルーカ1曲まるごとで鷹が獲物を狙う様子を表現して、大人気の踊り手もいるんですよ。(かなりコメディな踊りですけど。)
そうしてファルーカの世界感を観客に見せたら、次は<カンテ部>ですね。
<カンテ部>は、ファルーカの独特のメロディ、そして イイーイイ という歌詞のないラメンテの部分をしっとり聞かせる、あまり動きの多くのない振り付けが主流です。
動きが多くない分、踊り手の美しい姿勢や横顔をじっくり見るチャンス。
イケメンの踊り手のファルーカには、ファンも多いと思います
動きの少ない<カンテ部>に続く<足部>は、その分かなり細かいサパテアード(足音)で複雑なリズムを見せる事が多く、優雅な動きで<カンテ部>を魅せる女性舞踊家と違って、<足部>命の男性舞踊家にとっては、一番大事な見せ場と言ってもいいでしょう。
続く<速い歌部>では、ファルーカのサリーダに似た歌が使われます。
歌詞もありませんし、目新しいメロディでもないので、<速い歌部>は他の演目に比べて、短めなのもファルーカの特徴です。
<終わり部>は、速い歌部のまま終わってしまうことがほとんどなので、特に見どころを説明することは必要ないでしょう。
つまり、ファルーカはほぼ<カンテ部>と<足部>だけで出来ている、そんな演目なんです。
それぞれの演目ごとに、どの部分がメインなのかが変るのも、フラメンコの踊りを鑑賞する醍醐味だと思います。
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