コラム
カンテの基礎知識

 
フラメンコのコツ 
(17)フラメンコを知るためにレッスン以外で出来る事
<バイレ映像で自習しましょう。<ファルーカ>>

2019年12月8日アップ 

 
各曲種ごとのバイレ映像の見方をご紹介しています。
 
今日は男性が踊ることが多いファルーカです。
グアヒーラ、カラコレスと女性らしいバイレが続いたので、
今回は男らしい?ファルーカを取り上げたいと思います。
 
ところで、ファルーカの踊りには2種類あるってご存知ですか?
 
ひとつはもちろんフラメンコのファルーカなんですが、
もうひとつはクラシコ・エスパニョールというジャンルのファルーカです。
 
どちらも、スペイン国立舞踊団などではよく踊られている演目なので、
混同される方も多いと思います。
 
でも、見分けるのって実はとっても簡単。
これ、フラメンコとクラシコ・エスパニョールという2つのジャンルの

見分け方と一緒なので、ぜひ覚えておいてくださいね。
 
その見分け方とは、どの音楽と一緒に踊られるか?ということ。
 
フラメンコは、このコラムでも繰り返しお話ししているように
歌のジャンルです。
 
カンテってことですね。
 
なので、カンテをバックに踊られるファルーカはフラメンコ。
 
カンテなしで、インストゥルーメント(たとえばギターだけ)の場合は、
クラシコ・エスパニョール(または他のジャンル)となります。
 
もちろん本コラムでお話しするのは、フラメンコのファルーカ、
クラシコ・エスパニョールは私の専門ではありませんから。
 
ファルーカはもともとスペイン北部の民謡がもとになった流行歌です。
 
1910年ごろバルセロナやマドリッドで流行って、
現地のライブハウスなどでもたくさん歌われました。
 
そのうちフラメンコ歌手もレパートリーに取り入れ、
フラメンコ化して発展したと言われています。
 
ファルーカのリズムはゆったりとした4拍子、基本的にガロティンと一緒です。
(ファルーカとガロティンはルーツも発展の仕方も一緒なので、
双子のカンテと呼ばれることもあるんですよ。)
 
では、<冒頭部>から解説したいと思います。
 
<冒頭部>は、ガロティンと同じように
ゆったりとしたサリーダが使われることが多いですね。
 
そこでいかにもファルーカらしい振りが使われることが多いようです。
 
ファルーカらしい振り・・・
 
ファルーカはもともと、鷲や鷹の一種を表す言葉です。
 
ですから、ここで言うファルーカらしい振りとは、
大きな鷹が羽を広げるような振り付けを表しています。
 
スペインには、ファルーカ1曲まるごとで鷹が獲物を狙う様子を表現して、
大人気の踊り手もいるんですよ。(かなりコメディな踊りですけど。)
 
そうしてファルーカの世界感を観客に見せたら、次は<カンテ部>ですね。
 
<カンテ部>は、ファルーカの独特のメロディ、
そして イイーイイ という歌詞のないラメンテの部分をしっとり聞かせる、
あまり動きの多くのない振り付けが主流です。
 
動きが多くない分、踊り手の美しい姿勢や横顔をじっくり見るチャンス。
イケメンの踊り手のファルーカには、ファンも多いと思います
 
動きの少ない<カンテ部>に続く<足部>は、
その分かなり細かいサパテアード(足音)で複雑なリズムを見せる事が多く、
優雅な動きで<カンテ部>を魅せる女性舞踊家と違って、
<足部>命の男性舞踊家にとっては、
一番大事な見せ場と言ってもいいでしょう。
 
続く<速い歌部>では、ファルーカのサリーダに似た歌が使われます。
 
歌詞もありませんし、目新しいメロディでもないので、
<速い歌部>は他の演目に比べて、短めなのもファルーカの特徴です。
 
<終わり部>は、速い歌部のまま終わってしまうことがほとんどなので、
特に見どころを説明することは必要ないでしょう。
 
つまり、ファルーカはほぼ<カンテ部>と<足部>だけで出来ている、
そんな演目なんです。
 
それぞれの演目ごとに、どの部分がメインなのかが変るのも、
フラメンコの踊りを鑑賞する醍醐味だと思います。
 
 
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今日は男性が踊ることが多いファルーカです。
 
グアヒーラ、カラコレスと女性らしいバイレが続いたので、今回は男らしい?ファルーカを取り上げたいと思います。
 


 
ところで、ファルーカの踊りには2種類あるってご存知ですか?
 
ひとつはもちろんフラメンコのファルーカなんですが、もうひとつはクラシコ・エスパニョールというジャンルのファルーカです。
 
どちらも、スペイン国立舞踊団などではよく踊られている演目なので、混同される方も多いと思います。
 


 
でも、見分けるのって実はとっても簡単。
 
これ、フラメンコとクラシコ・エスパニョールという2つのジャンルの見分け方と一緒なので、ぜひ覚えておいてくださいね。
 


 
その見分け方とは、どの音楽と一緒に踊られるか?ということ。
 


 
フラメンコは、このコラムでも繰り返しお話ししているように歌のジャンルです。
 
カンテってことですね。
 
なので、カンテをバックに踊られるファルーカはフラメンコ。
 


 
カンテなしで、インストゥルーメント(たとえばギターだけ)の場合は、クラシコ・エスパニョール(または他のジャンル)となります。
 


 
もちろん本コラムでお話しするのは、フラメンコのファルーカ、クラシコ・エスパニョールは私の専門ではありませんから。
 


 
ファルーカはもともとスペイン北部の民謡がもとになった流行歌です。
 
1910年ごろバルセロナやマドリッドで流行って、現地のライブハウスなどでもたくさん歌われました。
 
そのうちフラメンコ歌手もレパートリーに取り入れ、フラメンコ化して発展したと言われています。
 


 
ファルーカのリズムはゆったりとした4拍子、基本的にガロティンと一緒です。
(ファルーカとガロティンはルーツも発展の仕方も一緒なので、双子のカンテと呼ばれることもあるんですよ。)
 


 
では、<冒頭部>から解説したいと思います。
 
<冒頭部>は、ガロティンと同じようにゆったりとしたサリーダが使われることが多いですね。
 
そこでいかにもファルーカらしい振りが使われることが多いようです。
 


 
ファルーカらしい振り・・・
 
ファルーカはもともと、鷲や鷹の一種を表す言葉です。
 
ですから、ここで言うファルーカらしい振りとは、大きな鷹が羽を広げるような振り付けを表しています。
 


 
スペインには、ファルーカ1曲まるごとで鷹が獲物を狙う様子を表現して、大人気の踊り手もいるんですよ。(かなりコメディな踊りですけど。)
 
そうしてファルーカの世界感を観客に見せたら、次は<カンテ部>ですね。
 


 
<カンテ部>は、ファルーカの独特のメロディ、そして イイーイイ という歌詞のないラメンテの部分をしっとり聞かせる、あまり動きの多くのない振り付けが主流です。
 


 
動きが多くない分、踊り手の美しい姿勢や横顔をじっくり見るチャンス。
 
イケメンの踊り手のファルーカには、ファンも多いと思います
 


 
動きの少ない<カンテ部>に続く<足部>は、その分かなり細かいサパテアード(足音)で複雑なリズムを見せる事が多く、優雅な動きで<カンテ部>を魅せる女性舞踊家と違って、<足部>命の男性舞踊家にとっては、一番大事な見せ場と言ってもいいでしょう。
 


 
続く<速い歌部>では、ファルーカのサリーダに似た歌が使われます。
 
歌詞もありませんし、目新しいメロディでもないので、<速い歌部>は他の演目に比べて、短めなのもファルーカの特徴です。
 


 
<終わり部>は、速い歌部のまま終わってしまうことがほとんどなので、特に見どころを説明することは必要ないでしょう。
 


 
つまり、ファルーカはほぼ<カンテ部>と<足部>だけで出来ている、そんな演目なんです。
 


 
それぞれの演目ごとに、どの部分がメインなのかが変るのも、フラメンコの踊りを鑑賞する醍醐味だと思います。
 
 
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