コラム
カンテの基礎知識

 
フラメンコのコツ 
(11)フラメンコを知るためにレッスン以外で出来る事
<バイレ映像で自習しましょう。<速い歌部>>

2019年10月27日アップ 

 
バイレ映像を見て自習する方法を初心者向けにご紹介しています。
 
前回は<足部>でしたが、足音は少し聞き取れるようになりましたか?
しばらく時間がかかるかもしれませんが、
ひとつの曲種、ひとつの映像に絞って、
丁寧に繰り返し聞いてみてください。
 
いろいろな曲種や映像を順繰りに聞いてしまうと、
なかなか聞こえるようにはならないので、
最初はあきちゃうかもしれませんが、ぜひお気に入りを見つけて、
何十回も繰り返し聞いてみてくださいね。
 
では、今日は次のパート、<速い歌部>です。
 
フラメンコの踊りの終盤に、ほぼ必ずと言っていいほど出てくるのが、
スピードをあげた、いわばアップテンポの のりのり の部分。
 
それまでの、ねっとりっていうか、もっちりっていうか、
とにかく ゆっくりな部分が終って、足も終わって、
もうすぐエンディングっていうところで、いきなり雰囲気を変えるんですよね。
 
日本人の感覚だと、カンテ部をもっちり踊ったら、
そのまま最後まで、しっとり?な雰囲気を守ってもいいように思うんですけど、
スペイン人って、最後まで暗ーい感じでいるのを嫌がるんです。
 
たとえば友人とおしゃべりをしていて、
ちょっと険悪になっちゃったなんて時も、
その場で無理やり仲直りして、とにかく明るい雰囲気を作ろうとします。
 
まあ、ケンカしたまんま別れて、
それっきりになっちゃうよりもずっといいですけど、
かなり無理やりな仲直りの場合もあるので、それはそれで、、、、うーん・・・
 
えっと、お話しをフラメンコに戻してっと、

とにかく重たく暗い演目ほど、
最後にのりのりで明るくする習慣があるってことなんです。
 
たとえば、シギリージャ、ソレア、ティエントなんていう3大暗い系演目も、
最後には必ずかなりアップテンポでのりのりな部分をつけます。
 
実はこれ、踊りの時だけじゃないんです。
 
カンテソロでも、最後に明るくのりのりな部分を付けてから歌い終るんですよ。
 
私もカンテを始めたばかりの頃は、
”最後に明るくするのって、せっかくの雰囲気ぶち壊しなんじゃないの? ”
なんて思っていたんですけど、
あそこまで暗く重たい雰囲気が決して特別ではないスペインでは、
重たいまんまで終わるのはしんどいっていう感じ、今ならわかります。
 
逆に日本人は、<あそこまで重厚な感じを出せる事>自体を
<芸術性が高い>って解釈するんですよね。 
 
それって、つまりは<日西の感情表現の激しさの違い>っていうか、
<スペインには日本以上に日常に辛いことが多い>せいなのか、
まあ、たぶん両方なんじゃないかって今は思っています。
 
では、実際に<速い歌部>を見ていきましょう。
 
よく、初心者の方から、ゆっくりした部分から速い部分に移る、
そのスピードの上げ方が上手くいかない、なんてお話しを聞きます。
 
最初から、そんな事が上手な人なんていないと思いますが、
まずは、そのスピードを上げるタイミングを探すのではなくて、
速くなってからの部分を十分に楽しんでみてください。
 
特に歌い手さんが速い歌を歌いだした時の踊りの、
それまでの振り付けとのはっきりとした違い、
そして、特に重要なポイント<踊り手さんの表情の違い>に注目しましょう。
 
それまでに重厚に踊っていた踊り手さんが、急に軽やかに腰を振ったり、
素早い動きをしたりと、わかりやすく変化させていませんか? 
そして、顔は思いっきり解放されたように変わっているはずです。 
 
重厚な部分と、この速くてのりのりな部分の違いを、
しっかり感じて楽しむことが、その曲種のより深い理解に繋がるんですよ。
 
初心者に大事なことは、実際の細かい振り付けやリズムの取り方ではなく、
思いっきりはじける踊り手さんの変化をしっかり見ること。
顔くらいは一緒に真似しちゃってもいいかもしれませんね。
 
実は、速い歌部の踊りに一番大事なことは、
速い歌部に入るためにスピードを上げる事ではなく、
雰囲気をがらっと変えてのりのりにして、歌をきっちり迎えるって事。
 
実際の振り付けやスピードを上げる技術はおいおい学ぶとして、
今はとにかく<速い歌部>のノリをめいっぱい楽しみましょう。
 
<最新のコラムはメルマガでもお読み頂けます。
<ご希望の方はメルマガ登録フォームからご登録ください。

 
バイレ映像を見て自習する方法を初心者向けにご紹介しています。
 


 
前回は<足部>でしたが、足音は少し聞き取れるようになりましたか?
 
しばらく時間がかかるかもしれませんが、ひとつの曲種、ひとつの映像に絞って、丁寧に繰り返し聞いてみてください。
 


 
いろいろな曲種や映像を順繰りに聞いてしまうと、なかなか聞こえるようにはならないので、最初はあきちゃうかもしれませんが、ぜひお気に入りを見つけて、何十回も繰り返し聞いてみてくださいね。
 


 
では、今日は次のパート、<速い歌部>です。
 
フラメンコの踊りの終盤に、ほぼ必ずと言っていいほど出てくるのが、スピードをあげた、いわばアップテンポの のりのり の部分。
 


 
それまでの、ねっとりっていうか、もっちりっていうか、とにかく ゆっくりな部分が終って、足も終わって、もうすぐエンディングっていうところで、いきなり雰囲気を変えるんですよね。
 


 
日本人の感覚だと、カンテ部をもっちり踊ったら、そのまま最後まで、しっとり?な雰囲気を守ってもいいように思うんですけど、スペイン人って、最後まで暗ーい感じでいるのを嫌がるんです。
 


 
たとえば友人とおしゃべりをしていて、ちょっと険悪になっちゃったなんて時も、その場で無理やり仲直りして、とにかく明るい雰囲気を作ろうとします。
 


 
まあ、ケンカしたまんま別れて、それっきりになっちゃうよりもずっといいですけど、かなり無理やりな仲直りの場合もあるので、それはそれで、、、、うーん・・・
 


 
えっと、お話しをフラメンコに戻してっと、

とにかく重たく暗い演目ほど、最後にのりのりで明るくする習慣があるってことなんです。
 


 
たとえば、シギリージャ、ソレア、ティエントなんていう3大暗い系演目も、最後には必ずかなりアップテンポでのりのりな部分をつけます。
 


 
実はこれ、踊りの時だけじゃないんです。
 
カンテソロでも、最後に明るくのりのりな部分を付けてから歌い終るんですよ。
 


 
私もカンテを始めたばかりの頃は、”最後に明るくするのって、せっかくの雰囲気ぶち壊しなんじゃないの? ”なんて思っていたんですけど、あそこまで暗く重たい雰囲気が決して特別ではないスペインでは、重たいまんまで終わるのはしんどいっていう感じ、今ならわかります。
 


 
逆に日本人は、<あそこまで重厚な感じを出せる事>自体を<芸術性が高い>って解釈するんですよね。 
 


 
それって、つまりは<日西の感情表現の激しさの違い>っていうか、<スペインには日本以上に日常に辛いことが多い>せいなのか、まあ、たぶん両方なんじゃないかって今は思っています。
 


 
では、実際に<速い歌部>を見ていきましょう。
 


 
よく、初心者の方から、ゆっくりした部分から速い部分に移る、そのスピードの上げ方が上手くいかない、なんてお話しを聞きます。
 


 
最初から、そんな事が上手な人なんていないと思いますが、まずは、そのスピードを上げるタイミングを探すのではなくて、速くなってからの部分を十分に楽しんでみてください。
 


 
特に歌い手さんが速い歌を歌いだした時の踊りの、それまでの振り付けとのはっきりとした違い、そして、特に重要なポイント<踊り手さんの表情の違い>に注目しましょう。
 


 
それまでに重厚に踊っていた踊り手さんが、急に軽やかに腰を振ったり、素早い動きをしたりと、わかりやすく変化させていませんか? 
そして、顔は思いっきり解放されたように変わっているはずです。 
 


 
重厚な部分と、この速くてのりのりな部分の違いを、しっかり感じて楽しむことが、その曲種のより深い理解に繋がるんですよ。
 


 
初心者に大事なことは、実際の細かい振り付けやリズムの取り方ではなく、思いっきりはじける踊り手さんの変化をしっかり見ること。
顔くらいは一緒に真似しちゃってもいいかもしれませんね。
 


 
実は、速い歌部の踊りに一番大事なことは、速い歌部に入るためにスピードを上げる事ではなく、雰囲気をがらっと変えてのりのりにして、歌をきっちり迎えるって事。
 


 
実際の振り付けやスピードを上げる技術はおいおい学ぶとして、今はとにかく<速い歌部>のノリをめいっぱい楽しみましょう。
 
<最新のコラムはメルマガでもお読み頂けます。
<ご希望の方はメルマガ登録フォームからご登録ください。

カンテデンランヒータ
カンテデナランヒータ
 
カンテデナランヒータ
 
カンテデナランヒータ
 
カンテデナランヒータ