コラム
カンテの基礎知識

 
フラメンコの基礎知識 
(33)フラメンコの歌詞に出てくる恋愛・結婚
 <香りあれこれ>

2019年5月5日アップ

 
フラメンコの歌詞に出てくるアンダルシアの人々の恋愛・結婚についての続き
今回は、様々な香りについてお話ししたいと思います。
 
カンテの歌詞にでてくる香りには、季節のお花や果物の香りや、
季節に関係なく出てくる香りがあります。
 
では、季節に関係ある香りからお話ししましょう。
 
季節感たっぷりの香りには、たとえば、
焼き栗、オレンジの花、ライラックの花、オレンジの実などがあります。
 
焼き栗はもちろん冬の風物詩です。
セビージャをはじめ、スペインのあちこちの街角に、
冬になると焼き栗の屋台が並びます。
日本の甘栗ほどは甘みがないんですが、ほくほくして暖かく、
かなり遠くにいても煙りと香りが漂ってくる、季節を感じる香りですね。
 
そして、セビージャの街路樹としてお馴染みなのが、オレンジとライラック。
どちらも5月頃に咲く花なので、春の代名詞と言うことになります。
 
セビージャで春と言えば、セマナサンタ(イースター)からフェリアの季節で、
観光客も一番多く、夏ほど暑くはないので一番すごしやすい時期なんです。
冬の間の長雨に暗く沈んだ街が、一気にカラフルに沸き立ちます。
 
そんな春のうきうきした気分を演出する為にも、
これらの花の香りを歌詞に取り入れることも多いようです。
 
もちろん、恋がはじまる季節はスペインでも春。
恋の始まりを暗示する香りとしてもよくカンテの歌詞に登場します。
 
次に季節に関係なく出てくるのが、カーネーションやバラの花の香り、
そして、さまざまなスパイスの香りです。
 
カーネーションとバラに関しては、すでに丁寧に取り上げたので、
そのコラムを見て頂きたいと思いますが、
簡単に言うと、カーネーションが男性の象徴でバラが女性です。
 
ですので、カーネーションの香りが残る部屋、、、、
なんていう歌詞があった時は、
ここに以前、誰か男性がいたんだ、という事を暗示します。
 
様々なバラの香りがたちこめる、、、、という場合は、
多くの美しい女性が集まっていることを指したりもします。
 
相変わらずスペイン人の表現って、粋っていうか、キザですよね。
 
そして、お花と同じように、香りとしてよくでてくるのが、
さまざまなハーブやスパイス。
 ハーブの名前を季節ごとに並べた歌詞なんて言うのもあるのが、
フラメンコの歌詞の面白さだと思います。
 
日本人にとって、スペイン人がスパイス好きっていうのは、
あまりイメージがないかもしれないんですけど、
スペイン人は、日々の料理に乾燥スパイスだけじゃなく、
生スパイスもたっぷりつかいます。
 
大きな商店街に行くと、スパイス専門店もよく見かけますし、
様々なスパイスを使った紅茶の専門店も人気があるんですよ。
 
そんな訳で、スパイス類もカンテの歌詞に本当によく出てくるんですけど、
そんな中特によく聞くのがカネラ、日本ではシナモンと呼ばれているもの。
 
日本でシナモンの香りと言えば、カプチーノとかの飲み物や、
最近流行りのシナモン入りクッキーなどのお菓子が多いですよね。

 
でも、カンテの歌詞でシナモンと言うと、ちょっと違うようなんです。
 
実は、魅力的な女性を、シナモンの香りがするという表現で表したりします。
もちろん、これはセクシーな意味ですので、
カンテの歌詞で見かけたときには、ちょっと気にかけてみてください。
 
他には、それぞれの街には、
その街ならではの花や名物料理と言うものがあるので、
なになにの香りと言うと、どこかの街を指すことがあります。
 
たとえば花なら、ザクロの花の香りと言ったらグラナダの街を表し、
オレンジの花の香りがする場所は、基本的にセビージャの街を表します。
 
名物料理の場合、魚のスープだとマラガだったり、
イスラムのお茶やお菓子の香りでコルドバだったりグラナダだったり。
 
以上のように、スペイン人は何かにつけ、香りをとても好むんです。
そのせいもあって日本では街路樹はあまり匂いの強くないものが好まれますが、
スペインでは、香りがする樹木が多く植えられています。
 
私も日本にいても、偶然かいだ花の香りで、
急にスペインの街を思い出したりしちゃうんですよね。
  
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フラメンコの歌詞に出てくるアンダルシアの人々の恋愛・結婚についての続き、今回は、様々な香りについてお話ししたいと思います。
 


 
カンテの歌詞にでてくる香りには、季節のお花や果物の香りや、季節に関係なく出てくる香りがあります。
 


 
では、季節に関係ある香りからお話ししましょう。
 
季節感たっぷりの香りには、たとえば、焼き栗、オレンジの花、ライラックの花、オレンジの実などがあります。
 


 
焼き栗はもちろん冬の風物詩です。
セビージャをはじめ、スペインのあちこちの街角に、冬になると焼き栗の屋台が並びます。日本の甘栗ほどは甘みがないんですが、ほくほくして暖かく、かなり遠くにいても煙りと香りが漂ってくる、季節を感じる味ですね。
 


 
そして、セビージャの街路樹としてお馴染みなのが、オレンジとライラック。どちらも5月頃に咲く花なので、春の代名詞と言うことになります。
 


 
セビージャで春と言えば、セマナサンタ(イースター)からフェリアの季節で、観光客も一番多く、夏ほど暑くはないので一番すごしやすい時期なんです。冬の間の長雨に暗く沈んだ街が、一気にカラフルに沸き立ちます。
 


 
そんな春のうきうきした気分を演出する為にも、これらの花の香りを歌詞に取り入れることも多いようです。
 


 
もちろん、恋がはじまる季節はスペインでも春。恋の始まりを暗示する香りとしてもよくカンテの歌詞に登場します。
 


 
次に季節に関係なく出てくるのが、カーネーションやバラの花の香り、そして、さまざまなスパイスの香りです。
カーネーションとバラに関しては、すでに丁寧に取り上げたので、そのコラムを見て頂きたいと思いますが、簡単に言うと、カーネーションが男性の象徴でバラが女性です。
 


 
ですので、カーネーションの香りが残る部屋、、、、なんていう歌詞があった時は、ここに以前、誰か男性がいたんだ、という事を暗示します。
 
様々なバラの香りがたちこめる、、、、という場合は、多くの美しい女性が集まっていることを指したりもします。
 


 
相変わらずスペイン人の表現って、粋っていうか、キザですよね。
 


 
そして、お花と同じように、香りとしてよくでてくるのが、さまざまなハーブやスパイス。
ハーブの名前を季節ごとに並べた歌詞なんて言うのもあるのが、フラメンコの歌詞の面白さだと思います。
 


 
日本人にとって、スペイン人がスパイス好きっていうのは、あまりイメージがないかもしれないんですけど、スペイン人は、日々の料理に乾燥スパイスだけじゃなく、生スパイスもたっぷりつかいます。
 


 
大きな商店街に行くと、スパイス専門店もよく見かけますし、様々なスパイスを使った紅茶の専門店も人気があるんですよ。
 


 
そんな訳で、スパイス類もカンテの歌詞に本当によく出てくるんですけど、そんな中、特によく聞くのがカネラ、日本ではシナモンと呼ばれているもの。
 
日本でシナモンの香りと言えば、カプチーノとかの飲み物や、最近流行りのシナモン入りクッキーなどのお菓子が多いですよね。
 


 
でも、カンテの歌詞でシナモンと言うと、ちょっと違うようなんです。
実は、魅力的な女性を、シナモンの香りがするという表現で表したりします。もちろん、これはセクシーな意味ですので、カンテの歌詞で見かけたときには、ちょっと気にかけてみてください。
 


 
他には、それぞれの街には、その街ならではの花や名物料理と言うものがあるので、なになにの香りと言うと、どこかの街を指すことがあります。
 


 
たとえば花なら、ザクロの花の香りと言ったらグラナダの街を表し、オレンジの花の香りがする場所は、基本的にセビージャの街を表します。
 


 
名物料理の場合、魚のスープだとマラガだったり、イスラムのお茶やお菓子の香りでコルドバだったりグラナダだったり。
 


 
以上のように、スペイン人は何かにつけ、香りをとても好むんです。
 
そのせいもあって、日本では街路樹はあまり匂いの強くないものが好まれますが、スペインでは、香りがする樹木が多く植えられています。
 


 
私も、日本にいても、偶然かいだ花の香りで、急にスペインの街を思い出したりしちゃうんですよね。
 
 
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