色々とアンダルシアの人々の恋愛、結婚感に関してお話ししてきました。
 
では、実際にカンテの歌詞に出てくるアンダルシア独特の恋の表現について、具体例をあげて行きたいと思います。
 

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本日のお題は、カーネーションとバラ。
 
どちらもカンテの歌詞にはしょっちゅう出てきますね。
 

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それぞれに出てくる場合ももちろんあるんですが、セットで出てくることも多いんですよ。
 

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実は、カーネーションはスペインの国花です。
 

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スペインを代表する花だから、カンテの歌詞に出てくるってこともあるんですけど、日本ではカーネーションは母の日に送られることから、お母さんを連想させますよね。
 
でも、スペインでは全く違うものの象徴として歌詞に登場します。
 

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私がカーネーションが出てくる歌詞で一番最初に思い出すのが、有名なコプラにでてくるもの。
 
♪闘牛場の真ん中に大輪のカーネーションが咲いている。
と歌われているんですが・・・
 

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＜闘牛場の真ん中にカーネーション？？？
 
＜もしかして、カーネーションって牛のこと表しているの？
 

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なんて、最初は思ったんですけど、実はこの大輪のカーネーションは、スター闘牛士を指しているんですって。
 
闘牛場の真ん中に、超カッコいい闘牛士が堂々と立っている様子が、大輪のカーネーションに例えられたようなんですよね。

 

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実はスペインではカーネーションは男の人を表すんです。
 
日本人の感覚だと、お花は女性を表すに決まってるって考えちゃいません？
私も慣れないうちは、なかなかピンときませんでした。
 

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では、カーネーションが男の人なら、バラはなんでしょう？？？
 
ええ、、、バラが女の人を表すんです。
 

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なので、カンテの歌詞の中で、
♪カーネーションとバラが並んで咲いている。
なんて出てくる場合は、男女の仲の良いカップルを指すことになります。
 

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師匠のナランヒートの作ったアレグリアスの歌詞に、
♪あのバラは、そのカーネーションが嫌いなんだ。
なんて言う歌詞があるんですけど、僕の方があのバラにはふさわしいと続きます。
 

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また、師匠のグアヒーラの歌詞には、
♪なんで泣いているの？カーネーションのせい？バラのせい？
なんていうお洒落な言い回しもあって、ロマンチックな歌詞で知られる師匠らしいです。
 
 
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