コラム
カンテの基礎知識
フラメンコの基礎知識
(10)カンテとバイレの関係 <カンテ、ギターとの合わせ2>
さて、前回はリハーサルの前のお話しになっちゃったので、
今日は思いっきり進みたいと思います。
6)歌振り以外の部分は、段どりなどもある程度決めて,
カンテさん、ギターさんと確認します。
7)歌振りに関しては、リハーサルでも軽く踊って見たりしますが、
最終的な振りは、本番で即興的に作りながら踊ることが一般的です。
というのも、歌詞は本番までなにを歌うのかわからないので。
歌振りは、メロディだけじゃなく歌詞も感じて踊るので、そうなります。
このあたりをずばっとやっつけましょう。
まずは、歌振り以外の段取りですが、
たとえば、最初の踊りはじめの部分ですね。
板付き(音楽が始まる前に舞台上でスタンバっている)にするのか、
音楽が先で、音きっかけで登場するのか。
これは、リハーサルで決めておかないといけないです。
カンテさんにサリーダを歌ってもらうかどうか、
歌ってもらうのなら、長さはどうするのか、
ごく普通にカンテにセットになっているサリーダでいいのか、
それとも、なにか別の歌(カンテに限らず)を
サリーダがわりに歌ってもらうのか。
これも前もって決めておく部分です。
板付きかどうかとかサリーダをどうするのかあたりが決まれば、
踊りだしの部分は固まって来ると思います。
そこまで決めてカンテさんギターさんに説明したら、
実際に踊って見てどうなるかのチェックに入れます。
数回実際に演奏して貰いながら踊って見て、OKだったら次ですね。
次は、歌振りにどう続けるかという部分。
もちろん歌振りじゃになくて、いきなり足でもいいしファルセータでもいい。
好きな構成につなげて行けばOKなのがフラメンコの踊りです。
では、ここで全体の構成をざっと説明して、
歌振り以外の部分をカンテさんギターさんに見て貰いましょう。
それぞれの部分の最低限の決まりに従っていればここはOKになります。
はい、わかってますよ。最低限の決まりって?ですよね。
たとえば、長さがちゃんと合っているのか?
12拍子の曲種なら、振りがちゃんと12拍子にはまっているのか、
そして、特に踊りはじめ、踊り終わり、振りの切り替えの部分で、
リズムのアクセントが合っているのかが大事なチェックポイントとなります。
もちろん、こんな事は振りを作っているときに気を付けている
とは思うんですけど、人間ですから、
1人で作っているといつのまにやら1拍足りないなんてこともある訳で。
一応、フラメンコでは、リズム関係の事はギターさんが
チェックすることになっています。
おや?となったら、カンテさんがパルマを叩いて
フォローしながらの確認作業に入るのが一般的です。
ゆっくり数回繰り返せば、問題個所は見つかるものなので、
軽く修正して踊りなおして。
ここで大事な事をひとつ。
ギターさんがチェックするのはあくまでも振り付けの間違い。
好みの問題ではありません。
好みはあくまでも踊り手さんのものなので、
ギターさんはひたすらに合わせるのがお約束。
っていうか、ただひたすらに踊りやすくしてあげたい、
っていうのがギターさんの想いなんですよね。
好き嫌いじゃなくって、
あきらかに無理なところをサポートしているだけなんです。
そうやって、問題をつぶしながら、
踊り手さんが表現したい世界観を受け取って行く。
そして、音楽という手段でその世界観をより具現化させるのが、
この段階の作業です。
ただ・・・
忘れてはいけないのが、カンテはどう歌うのかまだ決まっていないということ。
カンテこそがフラメンコですから、
本当の意味での世界観が決まるのは実は本番だけ。
踊り手さんにとって、歌振りが確定ではないように、
ギターさんも厳密にいうとどう弾くのかは確定ではありません。
この段階では、ただ足の部分や、歌と歌とのつなぎの踊りの
リズムや長さを確認しているだけ。
本当の芸術的表現は、あくまでも本番ただ1回だけのもの。
その瞬間こそが、チリチリするフラメンコなんです。
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6)歌振り以外の部分は、段どりなどもある程度決めて,カンテさん、ギターさんと確認します。
7)歌振りに関しては、リハーサルでも軽く踊って見たりしますが、最終的な振りは、本番で即興的に作りながら踊ることが一般的です。というのも、歌詞は本番までなにを歌うのかわからないので。歌振りは、メロディだけじゃなく、歌詞も感じて踊るので、そうなります。
このあたりをずばっとやっつけましょう。
まずは、歌振り以外の段取りですが、たとえば、最初の踊りはじめの部分ですね。
板付き(音楽が始まる前に舞台上でスタンバっている)にするのか、音楽が先で、音きっかけで登場するのか。これは、リハーサルで決めておかないといけないです。
カンテさんにサリーダを歌ってもらうかどうか、歌ってもらうのなら、長さはどうするのか、ごく普通にカンテにセットになっているサリーダでいいのか、それとも、なにか別の歌(カンテに限らず)をサリーダがわりに歌ってもらうのか。これも前もって決めておく部分です。
板付きかどうかとかサリーダをどうするのかあたりが決まれば、踊りだしの部分は固まって来ると思います。
そこまで決めてカンテさんギターさんに説明したら、実際に踊って見てどうなるかのチェックに入れます。
数回実際に演奏して貰いながら踊って見て、OKだったら次ですね。
次は、歌振りにどう続けるかという部分。
もちろん、歌振りじゃになくて、いきなり足でもいいし、ファルセータでもいい。好きな構成につなげて行けばOKなのがフラメンコの踊りです。
では、ここで全体の構成をざっと説明して、歌振り以外の部分をカンテさんギターさんに見て貰いましょう。
それぞれの部分の最低限の決まりに従っていればここはOKになります。
はい、最低限の決まりって?ですよね。
たとえば、長さがちゃんと合っているのか?
12拍子の曲種なら、振りがちゃんと12拍子にはまっているのか、そして、特に踊りはじめ、踊り終わり、振りの切り替えの部分で、リズムのアクセントが合っているのかが大事なチェックポイントとなります。
もちろん、こんな事は振りを作っているときに気を付けているとは思うんですけど、人間ですから、1人で作っているといつのまにやら1拍足りないなんてこともある訳で。
一応、フラメンコでは、リズム関係の事はギターさんがチェックすることになっています。
おや?となったら、カンテさんがパルマを叩いてフォローしながらの確認作業に入るのが一般的です。
ゆっくり数回繰り返せば、問題個所は見つかるものなので、軽く修正して踊りなおして。
ここで大事な事をひとつ。
ギターさんがチェックするのはあくまでも振り付けの間違い。
好みの問題ではありません。
好みはあくまでも踊り手さんのものなので、ギターさんはひたすらに合わせるのがお約束。
っていうか、ただひたすらに踊りやすくしてあげたい、っていうのがギターさんの想いなんですよね。
好き嫌いじゃなくって、あきらかに無理なところをサポートしているだけなんです。
そうやって、問題をつぶしながら、踊り手さんが表現したい世界観を受け取って行く。そして、音楽という手段でその世界観をより具現化させるのが、この段階の作業です。
ただ・・・
忘れてはいけないのが、カンテはどう歌うのかまだ決まっていないということ。
カンテこそがフラメンコですから、本当の意味での世界観が決まるのは実は本番だけ。
踊り手さんにとって、歌振りが確定ではないように、ギターさんも厳密にいうとどう弾くのかは確定ではありません。
この段階では、ただ足の部分や、歌と歌とのつなぎの踊りのリズムや長さを確認しているだけ。
本当の芸術的表現は、あくまでも本番ただ1回だけのもの。
その瞬間こそが、チリチリするフラメンコなんです。
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