コラム
カンテの基礎知識

 
フラメンコの基礎知識 
(9)カンテとバイレの関係 <カンテ、ギターとの合わせ1>

2018年10月28日アップ

 
前回までは踊り手さんが1人で行う創作活動のお話しをしました。
 
今日は、そうやって作った振り付けをカンテさん、
ギターさんと合わせてみるところに進みましょう。
 
前回はカンテさんだけに来てもらって、
カンテの録音をとらせて貰うのが目的でしたね。
もちろん、可能ならばギターさんにも来てもらって、
伴奏込みで録音が出来ればベストです。
 
でも、録音をとる為だけに二人もアーティストを抑えるのはなかなか大変。
その場合は、カンテさんの都合がいい場所に踊り手さんから出向いて
録音だけさせて貰うことも多いようです。
 
では、今日の部分に入りたいと思います。
 
まず、カンテさん、ギターさんに、
どのカンテを歌ってもらうことに決めたのかを話します。
細かい曲種までわからない時は、
前回の録音を再生して、これ!と言えばいいでしょう。
 
ただ、何度も同じ確認で恐縮なのですが、
指定できるのはあくまでもメロディのみ。
歌詞は当日になってみないと、
カンテさんがどれを使うのかわからないものなんです。
(歌詞を指定しないのはフラメンコの大事なポイントなので、
忘れないでおきましょう。)
 
ここで、日本人がよく誤解しているポイントがひとつ。
 
メロディが同じなら、どの歌詞を使っても、
カンテの入りのタイミングは一緒だと思っていませんか?
 
たとえば、
”このソレアなら、12の裏から歌いだすから・・・”みたいに。
 
えっと・・・
大変申し上げにくいんですが、同じメロディのカンテでも、
歌詞によって、入るタイミングも、
途中でちょっと止まったりするタイミングも違うんですよね。
 
えええーーーーーっと思ったあなた。
なんでそんな事が起きちゃうのか、少し説明しますね。
 
もともとスペイン語やフランス語など、多くの横文字の言語で歌われる歌は、
同じメロディでも歌詞がかわると入るタイミングが変るのが普通なんです。
 
たとえばフレンチポップのヒット曲でも、
1番と2番で歌い始めのタイミングが違う曲はいくらでもあります。
これって実は英語の歌でも、よくある事なんですよ。
 
どうしてかって言うと、
これらの言語は歌う時、
言葉のアクセントとリズムのアクセントを合わせる事を、
とっても大事にしているから。
 
これ言葉で説明するのは難しいんですけど、
頑張りますので少しお付き合いくださいね。
 
たとえば、歌詞が 
Te quiero (発音は テキエロ 意味は 君を愛してる)で始まっている場合、
テキエロ という言葉のアクセントは エ にあるので、
リズムのアクセント位置に テキエロ の エ が丁度来るように歌います。
 
つまりもしブレリアだったら、
1拍目(一般に日本で12と呼ばれています)にアクセントがあるので、
そこに エ を合わせるんですけど、
その為には、1拍目が来るまでに テキエロ の テキ までを
歌っておかないといけませんよね。
 
じゃ、テキ を歌うのに実際どのくらいの時間が必要でしょう?
 
ブレリアはスピードが速いので、少なくても1拍分くらいの時間がないと、
テキと歌うことは難しいですよね?
 
という訳で、少なくても1拍前まで(日本で言う11)には
歌いだす必要があります。
 
でも、もし歌詞が Viva (発音は ビバ 意味は 万歳)で始まる場合、
ビバ という言葉のアクセントは ビ にあるので、
アクセントのある1拍目(日本で言う12)に 
ビバ の ビ を合わせることになります。
 
テキエロと違って、ビバの場合、ビの前にはなんにもないので、
アクセントの位置から歌い始めればいいことになりますね。
 
以上のように、歌詞が違うと
歌い出しのタイミングが1拍以上違うこともよくあることなんです。
 
あーーー、、、、文章にするとわかりづらいですね。
実際に歌えば簡単なんですけど、説明下手でごめんなさい。
 
まあ、単刀直入に言うと、
歌ってもらうカンテのメロディを前もって決めておいても、
本番になってみないとどの歌詞を歌うかわからないので、
実際にどのタイミングで歌い出すかは
当日までわからないということになります。
 
それで、歌振りに関してはイメージに留めておくようにするんです。
 
このあたりの事、本当に大事なんですけど、
日本人にはなかなか縁遠い話しかもしれませんね。
 
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前回までは踊り手さんが1人で行う創作活動のお話しをしました。
 
今日は、そうやって作った振り付けをカンテさん、ギターさんと合わせてみるところに進みましょう。
 


 
前回はカンテさんだけに来てもらって、カンテの録音をとらせて貰うのが目的でしたね。もちろん、可能ならばギターさんにも来てもらって、伴奏込みで録音が出来ればベストです。
 


 
でも、録音をとる為だけに二人もアーティストを抑えるのはなかなか大変。その場合は、カンテさんの都合がいい場所に踊り手さんから出向いて録音だけさせて貰うことも多いようです。
 


 
では、今日の部分に入りたいと思います。
 


 
まず、カンテさん、ギターさんに、どのカンテを歌ってもらうことに決めたのかを話します。
細かい曲種までわからない時は、前回の録音を再生して、これ!と言えばいいでしょう。
 


 
ただ、何度も同じ確認で恐縮なのですが、指定できるのはあくまでもメロディのみ。歌詞は当日になってみないと、カンテさんがどれを使うのかわからないものなんです。
(歌詞を指定しないのはフラメンコの大事なポイントなので、忘れないでおきましょう。)
 


 
ここで、日本人がよく誤解しているポイントがひとつ。
 
メロディが同じなら、どの歌詞を使っても、カンテの入りのタイミングは一緒だと思っていませんか?
たとえば、
”このソレアなら、12の裏から歌いだすから・・・”みたいに。
 


 
えっと・・・
大変申し上げにくいんですが、同じメロディのカンテでも、歌詞によって、入るタイミングも、途中でちょっと止まったりするタイミングも違うんですよね。
 


 
えええーーーーーっと思ったあなた。
なんでそんな事が起きちゃうのか、少し説明しますね。
 


 
もともとスペイン語やフランス語など、多くの横文字の言語で歌われる歌は、同じメロディでも歌詞がかわると入るタイミングが変るのが普通なんです。
 


 
たとえばフレンチポップのヒット曲でも、1番と2番で歌い始めのタイミングが違う曲はいくらでもあります。
これって実は英語の歌でも、よくある事なんですよ。
 


 
どうしてかって言うと、これらの言語は歌う時、言葉のアクセントとリズムのアクセントを合わせる事を、とっても大事にしているから。
 


 
これ言葉で説明するのは難しいんですけど、頑張りますので少しお付き合いくださいね。
 


 
たとえば、歌詞が Te quiero (発音は テキエロ 意味は 君を愛してる)で始まっている場合、テキエロ という言葉のアクセントは エ にあるので、リズムのアクセント位置に テキエロ の エ が丁度来るように歌います。
 


 
つまりもしブレリアだったら、1拍目(一般に日本で12と呼ばれています)にアクセントがあるので、そこに エ を合わせるんですけど、その為には、1拍目が来るまでに テキエロ の テキ までを歌っておかないといけませんよね。
 


 
じゃ、テキ を歌うのに実際どのくらいの時間が必要でしょう?
 
ブレリアはスピードが速いので、少なくても1拍分くらいの時間がないと、テキと歌うことは難しいですよね?
という訳で、少なくても1拍前まで(日本で言う11)には歌いだす必要があります。
 


 
でも、もし歌詞が Viva (発音は ビバ 意味は 万歳)で始まる場合、ビバ という言葉のアクセントは ビ にあるので、アクセントのある1拍目(日本で言う12)に ビバ の ビ を合わせることになります。
 


 
テキエロと違って、ビバの場合、ビの前にはなんにもないので、アクセントの位置から歌い始めればいいことになりますね。
 


 
以上のように、歌詞が違うと歌い出しのタイミングが1拍以上違うこともよくあることなんです。
 


 
あーーー、、、、文章にするとわかりづらいですね。
実際に歌えば簡単なんですけど、説明下手でごめんなさい。
 


 
まあ、単刀直入に言うと、歌ってもらうカンテのメロディを前もって決めておいても、本番になってみないとどの歌詞を歌うかわからないので、実際にどのタイミングで歌い出すかは当日までわからないということになります。
 


 
それで、歌振りに関してはイメージに留めておくようにするんです。
 


 
このあたりの事、本当に大事なんですけど、日本人にはなかなか縁遠い話しかもしれませんね。
 
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