コラム
カンテの基礎知識

 
各パロ(曲種)ごとの表現 (10)タラント

2018年7月1日アップ 

 
各パロ(曲種)の表現方法の記念すべき10回目
(当教室の発表会も今年で10回目♪ あ、関係なかったですね)は、
タラントを取り上げたいと思います。
 
コラム<曲種の表現>は、とりあえずよく踊られている曲から選んできましたが、
タラントはバイレの究極の曲っていうか、
上がりっていう感じで扱われるているように思います。
実のところはどうでしょうね?
 
では、タラントについて、少しずつ紐解いていきたいと思います。
 
まずタラントという言葉の意味なんですが、
もともと聖書にもよく出てくる古代のお金の単位なんですよ。
でも、今の1ドルとか1円のような金額ではなくかなり大きなお金で、
今の日本円にすると数千万円とかそんな額になるでしょうか。
 
同時に、日本語でもタレントっていう言葉がありますが、
その語源でもあるようい、人の持っている才能を指す言葉でもあります。
 
タラントは、レバンテと言うグループに分類されているカンテです。
レバンテと言うのは地方の名前で、アンダルシアの東側の山も海もある地域で、
そこで生まれたカンテのことをまとめてレバンテと呼んでいます。
 
レバンテは、同じアンダルシアでも、セビージャやコルドバとかと違って、
日本人がほとんど行かない場所ですね。
 
私もレバンテには数回しか行ったことがないですが、
レバンテの中心アルメリアに行った時、観光案内所に地図を貰いに寄ったら、
ここに来た初めての日本人だとびっくりされました。
 
農業色が強いアンダルシアにあって、鉱業が中心なのがレバンテ。
山間のハエンやリナーレスなどは炭鉱の町として栄え、そこで採掘した物を
港町であるアルメリアに運んで船で荷だしすることで繁栄しました。
 
現在は炭鉱はほぼすたれてしまっていますが、
アルメリアには大きなタンカーも入れる立派な港があるので、
貿易の中心地として今もかなり栄えていて、港に通じる大通りには、
まるでNYの五番街のようにブランドショップが立ち並んでいます。
タラントをはじめとするレバンテのカンテは、そんな鉱業の中から生まれました。
 
日本でもそうですが、炭鉱で働くということはかなりの危険を伴います。
レバンテで炭鉱に働く人々も、もともと貧しいがゆえにここに来て、
落盤事故などで多くの命が奪われました。
 
そんな苦しい日々の中、楽しみと言ったら故郷の歌を歌うことだったんです。
 
炭鉱で働く人の多くは、アンダルシアの西側、
ウエルバあたりから来たと言われています。
ウエルバ出身の鉱夫達は、ファンダンゴ・デ・ウエルバでもお馴染みのように、
もともと歌うことが大好きな人々です。
 
日々の事故との恐怖と戦いながら、
夜はみんなで集まって故郷の歌を歌って慰めあった。
そんな中から、地元レバンテ地方にあった民謡とウエルバの民謡が影響しあって、
生まれたのがレバンテのカンテ達と言われています。
 
ですから、レバンテのカンテは実はもともとみんな
ファンダンゴのリズムを持っているんです。
 
4拍子で踊られるタラントも、
カンテソロの時はファンダンゴのリズムで歌うのが普通です。
 
それが、カルメン・アマジャによって踊られる時に、
タンゴのリズムが得意なカルメンに合わせ、
レバンテ地方らしいタンゴのリズムに載せ替えて歌われたのが、
踊りの時のタラントです。

実際の表現ですが・・・
 
カンテソロの場合は、ファンダンゴのリズムを使うのが基本で、
炭鉱夫の辛い毎日を想い、
自らの命すらかけて暮らす人々の苦しみをカンテにこめます。
 
なので、リズムの取り方も自然と重くゆったりとなり、
決してポップにならないよう、発音も丁寧にじっくりとしたほうがいいでしょう。
 
踊りのバックも場合も、もともとのファンダンゴのリズムの時と同じように、
決して楽しそうに乗りよく歌ったりしないでくださいね。
 
次に踊る場合の表現ですが、
踊りのタラントで使われている4拍子のリズムは、カディスやセビージャなどの
アンダルシア西側のティエントやガロティンとは違って、
各小節の最初の音にアクセントがあります。
 
ズン トットット、 ズン トットット とこんな感じですね。
後半の速いタンゴの部分になっても、この乗りは変らないので、
タラントの後半につけるタンゴは、
ティエントに付けるトリアーナやカディスのタンゴではなく、
あくまでもレバンテに近いグラナダやマラガのタンゴを選びます。
 
また、カンテの部分を踊るときと同じように、サパティアード(靴音)の部分も、
アンダルシア西部の他の4拍子の踊りとはアクセントの付け方が違うので、
同じ4拍子だからと言って、ティエントや他のタンゴ用の振り付けを
使いまわしたりせず、タラントにはタラント専用のものをつけるようにしてください。
 
タラントはシギリージャと違って、
スペインでも初中級者はあまり歌ったり踊ったりしません。
 
カンテの場合は、他のカンテとは音程の取り方が根本的に違うので、
音程の勉強もタラント用に改めて行う必要があり、
スペインのプロの有名フラメンコ歌手でも、
レバンテ系のカンテは一切歌わない人も多いくらいなんです。
 
踊りの場合も、タラント独特のリズムをキープするのが難しく、
特にサパティアードの部分は、タラントらしいのりを出しながらも
速くならないように踊るのは、かなりのリズム感が要求されると思います。
 
どうしても速くなってしまう場合は、一拍目のアクセントの所で
毎回丁寧にスピード調整すると、速さが安定するでしょう。
 
具体的に言うと、一拍目を突っ込まない事がコツですね。
 
タラントまで到達したあなたなら、きっと大丈夫です♪
  
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各パロ(曲種)の表現方法の記念すべき10回目(当教室の発表会も今年で10回目♪ あ、関係なかったですね)は、タラントを取り上げたいと思います。
 


 
コラム<曲種の表現>は、とりあえずよく踊られている曲から選んできましたが、タラントはバイレの究極の曲っていうか、上がりっていう感じで扱われるているように思います。
実のところはどうでしょうね?
 


 
では、タラントについて、少しずつ紐解いていきたいと思います。
 


 
まずタラントという言葉の意味なんですが、もともと聖書にもよく出てくる古代のお金の単位なんですよ。でも、今の1ドルとか1円のような金額ではなくかなり大きなお金で、今の日本円にすると数千万円とかそんな額になるでしょうか。
 


 
同時に、日本語でもタレントっていう言葉がありますが、その語源でもあるようい、人の持っている才能を指す言葉でもあります。
 


 
タラントは、レバンテと言うグループに分類されているカンテです。
レバンテと言うのは地方の名前で、アンダルシアの東側の山も海もある地域で、そこで生まれたカンテのことをまとめてレバンテと呼んでいます。
 


 
レバンテは、同じアンダルシアでも、セビージャやコルドバとかと違って、日本人がほとんど行かない場所ですね。
 


 
私もレバンテには数回しか行ったことがないですが、レバンテの中心アルメリアに行った時、観光案内所に地図を貰いに寄ったら、ここに来た初めての日本人だとびっくりされました。
 


 
農業色が強いアンダルシアにあって、鉱業が中心なのがレバンテ。山間のハエンやリナーレスなどは炭鉱の町として栄え、そこで採掘した物を港町であるアルメリアに運んで船で荷だしすることで繁栄しました。
 


 
現在は炭鉱はほぼすたれてしまっていますが、アルメリアには大きなタンカーも入れる立派な港があるので、貿易の中心地として今もかなり栄えていて、港に通じる大通りには、まるでNYの五番街のようにブランドショップが立ち並んでいます。
 


 
タラントをはじめとするレバンテのカンテは、そんな鉱業の中から生まれました。
 


 
日本でもそうですが、炭鉱で働くということはかなりの危険を伴います。
レバンテで炭鉱に働く人々も、もともと貧しいがゆえにここに来て、落盤事故などで多くの命が奪われました。
 


 
そんな苦しい日々の中、楽しみと言ったら故郷の歌を歌うことだったんです。
 


 
炭鉱で働く人の多くは、アンダルシアの西側、ウエルバあたりから来たと言われています。ウエルバ出身の鉱夫達は、ファンダンゴ・デ・ウエルバでもお馴染みのように、もともと歌うことが大好きな人々です。
 


 
日々の事故との恐怖と戦いながら、夜はみんなで集まって故郷の歌を歌って慰めあった。そんな中から、地元レバンテ地方にあった民謡とウエルバの民謡が影響しあって、生まれたのがレバンテのカンテ達と言われています。
 


 
ですから、レバンテのカンテは実はもともとみんなファンダンゴのリズムを持っているんです。
 
4拍子で踊られるタラントも、カンテソロの時はファンダンゴのリズムで歌うのが普通です。
 


 
それが、カルメン・アマジャによって踊られる時に、タンゴのリズムが得意なカルメンに合わせ、レバンテ地方らしいタンゴのリズムに載せ替えて歌われたのが、踊りの時のタラントです。
 



実際の表現ですが・・・
 
カンテソロの場合は、ファンダンゴのリズムを使うのが基本で、炭鉱夫の辛い毎日を想い、自らの命すらかけて暮らす人々の苦しみをカンテにこめます。
 


 
なので、リズムの取り方も自然と重くゆったりとなり、決してポップにならないよう、発音も丁寧にじっくりとしたほうがいいでしょう。
 


 
踊りのバックも場合も、もともとのファンダンゴのリズムの時と同じように、決して楽しそうに乗りよく歌ったりしないでくださいね。
 


 
次に踊る場合の表現ですが、
 
踊りのタラントで使われている4拍子のリズムは、カディスやセビージャなどのアンダルシア西側のティエントやガロティンとは違って、各小節の最初の音にアクセントがあります。
 


 
ズン トットット、 ズン トットット 
とこんな感じですね。
 


 
後半の速いタンゴの部分になっても、この乗りは変らないので、タラントの後半につけるタンゴは、ティエントに付けるトリアーナやカディスのタンゴではなく、あくまでもレバンテに近いグラナダやマラガのタンゴを選びます。
 


 
また、カンテの部分を踊るときと同じように、サパティアード(靴音)の部分も、アンダルシア西部の他の4拍子の踊りとはアクセントの付け方が違うので、同じ4拍子だからと言って、ティエントや他のタンゴ用の振り付けを使いまわしたりせず、タラントにはタラント専用のものをつけるようにしてください。
 


 
タラントはシギリージャと違って、スペインでも初中級者はあまり歌ったり踊ったりしません。
 


 
カンテの場合は、他のカンテとは音程の取り方が根本的に違うので、音程の勉強もタラント用に改めて行う必要があり、スペインのプロの有名フラメンコ歌手でも、レバンテ系のカンテは一切歌わない人も多いくらいなんです。
 


 
踊りの場合も、タラント独特のリズムをキープするのが難しく、特にサパティアードの部分は、タラントらしいのりを出しながらも速くならないように踊るのは、かなりのリズム感が要求されると思います。
 


 
どうしても速くなってしまう場合は、一拍目のアクセントの所で毎回丁寧にスピード調整すると、速さが安定するでしょう。
 


 
具体的に言うと、一拍目を突っ込まない事がコツですね。
 
タラントまで到達したあなたなら、きっと大丈夫です♪
  
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