コラム
カンテの基礎知識

 
各パロ(曲種)ごとの表現 (3)ティエント

2018年5月6日アップ 

 
各パロ(曲種)ごとの表現方法に関してのコラム3回目テイエントです。
 
テイエントは、ゆっくりとしたカンテの中では
一番難易度が低いとされています。
 
というのも、このテイエント、もとはカディスのタンゴだったもの。
カディスのタンゴは、わかりやすいメロディとリズムで

親しまれていた歌なんですが、それをカンテブームの時に

あえてゆっくりにして歌ったものがティエント。
メロディも、他のゆっくりとしたカンテ(ソレアやシギリージャなど)

とは違って、比較的シンプルでわかりやすいんです。
リズムも日本人にはなじみ深い4拍子(2拍子に数える場合もあります。)
なので、その点でも、初心者にもわかりやすいと思います。
 
テイエントで使われる歌詞は、主にカトリックの信仰を歌ったものが多く、

重い雰囲気の曲ではあるのですが、そこまで深い悲しみや苦しみを歌う
と言うより、荘厳で厳かな雰囲気で歌うことが多いですね。
 
ですので、声も他の暗い系のカンテにありがちの絞り出すと言うよりも、

まっすぐのびやかに歌うことが中心となります。
 
そうそう、ティエントという言葉の意味を説明するのを忘れていましたね。
このカンテ、もともとタンゴをゆっくり歌ったものなので、
最初はタンゴ・レント(遅いタンゴ)と呼ばれていました。
後に、レント(遅い)の同義語で、
<ゆっくりそろそろと>という意味のティエントが使われるようになり、
タンゴ・テイエントと呼ばれるように変化しました。
その後時代とともにタンゴが取れて、ティエントだけになったようです。
 
<ゆっくりそろそろと>、これこそがティエント表現の肝だと思います。

次に、ティエントのリズムについてお話ししたいと思います。
ティエントのリズムは基本的に4拍子(2拍子)なのですが、
そこに独特の<ため>が入る事が特徴です。
<ため>というのは、リズムの各拍の長さが同じではなく、
他の拍にくらべて長くなる拍のこと。
(3拍目をためて、、なんて言いかたしますよね。)

たとえば トン トン の2拍子の場合、
普通は各 トン トン は同じ長さだと思います。
 
もし1拍が1秒だったばあい、最初のトンも次のトンも1秒づつ。
 
でも、ためのあるティエントの場合は、
最初の トンは トーーン くらい長くて、
後の トンは トッ くらい短いんです。
 
つまり  トーーン トッ  トーーン トッ  って感じ。
 
具体的に 何% 対 何% って決まっている訳ではなくて、
長さのバランスは、あくまでもアーテイストひとりひとりのもの。
色々なフラメンコ歌手のティエントを聴いてリズムの違いを楽しんで、
ご自身の歌や踊りにもいかしてください。
 
まとめると、ゆっくりそろそろと、しっかりためを作って、
荘厳な雰囲気で歌い踊るのが、ティエントの基本です。
  
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各パロ(曲種)ごとの表現方法に関してのコラム3回目テイエントです。
 


 
テイエントは、ゆっくりとしたカンテの中では一番難易度が低いとされています。
 


 
というのも、このテイエント、もとはカディスのタンゴだったもの。カディスのタンゴは、わかりやすいメロディとリズムで親しまれていた歌なんですが、それをカンテブームの時にあえてゆっくりにして歌ったものがティエントなんです。
 


 
メロディも、他のゆっくりとしたカンテ(ソレアやシギリージャなど)とは違って、比較的シンプルでわかりやすいんです。リズムも日本人にはなじみ深い4拍子(2拍子に数える場合もあります。)なので、その点でも、初心者にもわかりやすいと思います。
 


 
テイエントで使われる歌詞は、主にカトリックの信仰を歌ったものが多く、重い雰囲気の曲ではあるのですが、そこまで深い悲しみや苦しみを歌うと言うより、荘厳で厳かな雰囲気で歌うことが多いですね。
 


 
ですので、声も他の暗い系のカンテにありがちの絞り出すと言うよりも、まっすぐのびやかに歌うことが中心となります。
 


 
そうそう、ティエントという言葉の意味を説明するのを忘れていましたね。
 


 
このカンテ、もともとタンゴをゆっくり歌ったものなので、最初はタンゴ・レント(遅いタンゴ)と呼ばれていました。後に、レント(遅い)の同義語で、<ゆっくりそろそろと>という意味のティエントが使われるようになり、タンゴ・テイエントと呼ばれるように変化しました。その後時代とともにタンゴが取れて、ティエントだけになったようです。
 


 
<ゆっくりそろそろと>、これこそがティエント表現の肝だと思います。
 



次に、ティエントのリズムについてお話ししたいと思います。
 
ティエントのリズムは基本的に4拍子(2拍子)なのですが、そこに独特の<ため>が入る事が特徴です。
<ため>というのは、リズムの各拍の長さが同じではなく、他の拍にくらべて長くなる拍のこと。(3拍目をためて、、なんて言いかたしますよね。)
 



たとえば トン トン の2拍子の場合、
普通は各 トン トン は同じ長さだと思います。
 
もし1拍が1秒だったばあい、最初のトンも次のトンも1秒づつ。
 


 
でも、ためのあるティエントの場合は、最初の トンは トーーン くらい長くて、後の トンは トッ くらい短いんです。
 
つまり  トーーン トッ  トーーン トッ  って感じ。
 


 
具体的に 何% 対 何% って決まっている訳ではなくて、長さのバランスは、あくまでもアーテイストひとりひとりのもの。色々なフラメンコ歌手のティエントを聴いてリズムの違いを楽しんで、ご自身の歌や踊りにもいかしてください。
 


 
まとめると、ゆっくりそろそろと、しっかりためを作って、
荘厳な雰囲気で歌い踊るのが、ティエントの基本です。
  
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